台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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新校長を待つ学校

新校長を待つ学校

 日本だと学校の校長が交代する際、引き継ぎをするだけで特別な儀式は行いませんが、台湾は台湾では校長が交代する際、交代式を行います。

 台北市立第一女子高級中學(以下、北一女)でも、昨年8月1日に交代式が行われましたが、これまでとは少し違うものとなり、取材に訪れたメディアもいました。


陳智源(チェン・チーユェン)新校長

陳智源(チェン・チーユェン)新校長

 注目を引く要因になったのは、新校長が戦後はじめて日本の男性が就任したこと。北一女は、日本統治時代の1904年に「台北州立第一高等女学校」として創立後、1945年の終戦まで校長は7人いましたが、いずれも日本人の男性。

 戦後は先代の楊世瑞(ヤン・シールイ)校長まで、女性が校長を務めてきました。今回、戦後はじめて台湾出身の男性が就任するということで、当時他校の校長だった陳智源新校長も驚くほどでした。


場内の様子

場内の様子

 その注目に引かれるように、会場には多くの関係者が集まり、立ち見も出るほどでした。

 ただ、開始時間が16:00だったのが、新校長の前の学校での交代式の関係で少し遅れての開始になりました。


交代式で重要な印鑑の引き継ぎ。左が先代の楊世瑞校長、右が陳智源校長

交代式で重要な印鑑の引き継ぎ。左が先代の楊世瑞校長、右が陳智源校長

 式は証書の授与、校務で使用する印鑑の引き継ぎの儀式を行ってからは、来賓のスピーチ。これが予想以上に長く、終了時間に影響が出ました。

 終了後は各関係者の記念撮影になり、外に用意された軽食と飲み物を摂りながら談笑していました。


先代の校長は、笑顔で学校を去ります

先代の校長は、笑顔で学校を去ります

 先代の楊世瑞校長は、記念撮影を終えても談笑の輪に入らず、静か且つ速やかに学校を後にしました。

 去り際は笑顔で、学校に来ていた在校生たちに別れを告げ、記念撮影に収まっていました。

 実はこの半年以上前に、楊校長の退任をご本人から聞いていました。
 その際、退任後は「13年ずっと校長を務めてきて、できなかったことが多かったので、(京都での紅葉鑑賞など)やりたいことをやっていきたい」と話していましたが、そんなささやかな願い、叶うでしょうか。


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