スイス

スイス:フリブール

小島 瑞生(こじま みずき)

職業…公務員
居住都市…フリブール(スイス)

前の月へ

2024.4

次の月へ
S M T W T F S
 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30     

スイスには、ウシのつけているカウベルやヨーデルなど、伝統的な「音」が色々ありますが…

スイスには、ウシのつけているカウベルやヨーデルなど、伝統的な「音」が色々ありますが…

 スイスには、毎年2月の第一水曜日の午後に行われる伝統行事が存在します。初めて体験する人は、恐らくナニゴト?と驚かれるかもしれません。

 そのスイスの伝統とは、全国規模での『警報チェック』。

 私自身も、スイスに何も知らず移住してきて、初めてこのテスト警報を聞いた時は、空襲警報か?とビックリしましたが、さすがにスイスに10年もいると慣れてきて、「あ~、もうそんな(警報テストの)季節なんだな」としみじみ思えるようになりました(笑)。

 スイスには、全国に固定式サイレン5000台と可動式サイレンが2200台あり、これらを鳴らすチェックをして、本当に緊急事態が来た時に備えてテストをするのです。

 今年は2月5日(水)の午後1時半から、スイス全土で一斉に『ウ~ウ~ウ~ウ~』というサイレンの大きな音が、響き渡っていました。
 
 スイスでは、1936年からこういった全国規模の警報システムが確立し始めたようです。第二次世界大戦の間や、その後の冷戦の間には、武装衝突や核戦争、化学戦争による脅威があったため、1年に1度(1年に2度警報テストをしていた時期も)、警報が作動するか怠りなくチェックをしていました。
 現在は、天災や原子力施設などの事故が起こった場合を想定しての、警報テストとなっています。

 2018年からは、遅ればせながらスイスのアラートアプリも使えるようになり、どこでどういう災害が起きたのか、スマホなどですぐ分かるようになりました。でも全員が全員、インターネットやスマホを駆使する人ばかり、というわけではないので、この全国一斉警報チェックは今後もずっと続いていくのでしょう。

 ちなみに、2月の第1水曜日以外の日に、この警報が聞こえたらどうすればよいのでしょうか。
 その場合は、直ちにアプリやインターネット、ラジオ等で情報を得るとともに、近所の人にも、警報があったことや状況を知らせてあげてください、とのことです。

 アラートスイスのアプリは、以下のHPからインストールすることができます。

ALERTSWISS(英・独・仏・伊語で対応可)
https://www.alert.swiss/en/home.html 






レポーター「小島 瑞生」の最近の記事

「スイス」の他の記事

  • 624 ビュー
  • 0 コメント

0 - Comments

Add your comments

サイト内検索

Name(required)

Mail(will not be published)

Website

Archives