黒い森地方にある、“もう一つ”のフライブルク
2021.10.05 up
フライブルクのシンボル、フライブルク大聖堂のある広場では、市場が開かれ日々にぎわっています
筆者が在住するフリブールという州は、スイス西部に位置し、フランス語とドイツ語が公用語として話されている、ユニークな州の一つ。ちなみにフランス語では『フリブール(Fribourg)』、ドイツ語では『フライブルク(Freiburg)』という名前で呼ばれています。
そして、このスイスのフライブルク(フリブール)から200キロメートルほど北上したところにある、ドイツ南西部の黒い森(シュヴァルツヴァルト/ Schwarzwald)地方にも、実は『フライブルク』と呼ばれる同名の町が存在します。初めてこの地域を訪れる人はちょっぴり混乱しそうですね(笑)。
石畳の道が可愛い!パン屋の入り口に、ドイツ伝統のパン『ブレッツェル』が小石で描かれていました。
一般的に、南ドイツにあるフライブルクは「ドイツのフライブルク」、もしくは「フライブルク・イム・ブライスガウ(Freiburg im Breisgau)」とフルネームで呼んだり、スイスのフライブルクの場合は「スイスのフライブルク」か「フリブール(Fribourg)」とフランス語読みで表現して区別することが多いです。
『クライン・ヴェネーディヒ(Klein Venedig)』と呼ばれるエリア。川の中に何故かワニ?
さて、黒い森地方の首都であり、900年の歴史を持つ古都フライブルクには、1457年に創設された、これまた歴史あるフライブルク大学(Uni Freiburg)があるので、世界中から集まった多くの学生たちがこの町で勉学に励んでいます。日本からの留学生も時々見かけます。
中世の街並みを色濃く残す古い町ですが、同時に国際的な空気も感じる、ある意味外国人にも居心地が良い町かもしれません。
ドイツでもカフェやレストランなどに入る時、COVID証明の提示が義務。店の入り口にあった『3G(ワクチン接種済みか、コロナ感染治癒済み、テストで陰性)の証明が必要です』と書かれた掲示。
フライブルクの旧市街には、細い路地や裏道がたくさんあるので散策するだけで楽しいです。面白そうな路地を思うがままに入っていくと、気づけば自分がどこにいるか良く分からなくなってしまうことも!
そんな時は、町の中心地にあるフライブルク大聖堂(Das Freiburger Münster)の尖塔を探して、自分の現在地を確認したりしています。
小石をきれいに敷き詰めた石畳の道を歩いていくと、『リトル・ベネチア(クライン・ヴェネーディヒ/Klein Venedig)』という区域に出てきます。細い道や小さな橋、カフェ・ギャラリー、バラが壁を伝う建物が道に沿って続き、ドイツというより、名前の通りイタリアのベネチアの路地や、フランスの町の小道のよう。
豚のすね肉をグリルしたシュバインズハクセ(Schweinshaxe)とクヌーデル(ジャガイモの団子)
趣のあるカフェやレストランも多くあり、特に美味しい南ドイツの郷土料理はおススメです。フライブルク産の地ビールと共に、素朴だけどボリュームたっぷりな料理がたくさんあり、いつもどれを食べようか迷ってしまいます。
将来南ドイツを旅される機会のある方は、是非フライブルクでの町歩きも予定に入れてみてくださいね!
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