メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 クリスマスの後からグアダラハラも一気に気温が下がり、明け方には3~5度という日々が続きました。反面、日中は日差しが強いので25~28度くらいになるほど寒暖の差が激しいです。

 こうなると、朝の起き抜けは寒くて熱い飲み物が欲しくなります。でもコーヒーは少しきつい。緑茶なら日本から持ってきているものがまだあるし、紅茶が欲しくなります。

 早速スーパーに買いに走るのですが、まさかの事態が起こります。紅茶が棚にほとんどありません。


 もちろん、イギリスの有名高級紅茶メーカーの商品や癖の強いアールグレイなどは数箱置いてありますが、私が探しているのは「もっと一般的な種類の、1日何杯も飲める庶民派価格」のもの。日本で言えば「黄色と赤の箱」。それが、売り場に50種類以上置いてある「お茶」の中で、シンプルな紅茶はたった2種類。一つは25パックで30ペソ(約150円)、もう一つはその2.5倍もする高級路線。

 日本のスーパーで日常的に見る産地名のついた紅茶(アッサム、ダージリン、セイロンなど)は一切なく、あっても「アールグレイ」。その他は、果物の風味を付けた色々なフレーバーティ、インドや中近東のチャイを意識したブレンドなど。けれど、どれも皆「ちょっと高級路線」です。

 肌寒い日々、メキシコ人はコーヒーではない何か「温かい飲み物」として、何を選んでいるのでしょうか。


赤い箱たった一種類だけの「シンプルな紅茶」

赤い箱たった一種類だけの「シンプルな紅茶」

 メキシコで一番飲まれている「お茶」といえば、カモミールティ。

 たくさん置かれている(よく売れている)ものは、25パックで100円もしません。同じ値段でレモングラスティー、ミントティーも並んでいます。売り場面積の3分の1以上を、この3種類が占めています。市場でも、この3種類はティーバッグではなく「生の葉っぱ」そのものが束にして売られており、日本のマーケットからすれば、むしろこの方がぜいたくに映ります。


青枠の中は超売れ筋のたった3種類だけ

青枠の中は超売れ筋のたった3種類だけ



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