帰ってきた日常の悦び 来月高校バスケ決勝
2021.02.27 up
ドリンクスタンドのチェーン店の特設ブース(高雄アリーナの入口前より)
昨年10月下旬から、台湾最大級のアマチュアスポーツイベント、高校バスケHBLの予備予選が始まり、3月6、7日に台北アリーナで決勝トーナメント開催を迎えます。1年前の2、3月は予定通り開催されたものの、新型コロナウイルスの感染拡大で無観客試合を余儀なくされました。
その時は広告やキャンペーンなどでサポートしている協賛企業、ハーフタイムのゲームなどを企画するなどの大会を運営している企業にとっても、自分たちの企画が予定通りにできない状態でしたが、今年は多少の制限はあっても、予定通りにできる状況にあります。
昨年11月下旬に台北で開催された男子一次予選、12月30日から1月5日まで高雄で開催された男子二次予選と女子予選では、協賛企業の商品提供のキャンペーンが行われていました。中でも上の写真のドリンクスタンドのチェーン店はLINEの友達登録で、タピオカミルクティーをプレゼントするキャンペーンを行っていました。
しかし、場内は飲食禁止で、飲食物は入口で預けないといけないので、台北開催時は、外へ持ち出すよう注意書きの張り紙があり、高雄開催時は高雄アリーナの入口前での受け渡しになりました。
観客に向けて、赤い玉を投げるDJの謝明宏さん。左にある袋が景品の福袋(高雄アリーナより)
高雄開催時と1月31日から2月7日に新北市で開催された男女8チームの準決勝リーグでは、観客参加のゲームも復活していました。
上の写真のは、DJの謝明宏さんの赤い玉を受け取った観客がセンターサークル目がけて投げ、中に入れば景品がもらえる、というもの。テレビ中継がある会場では、CMによるタイムアウト、各チームがタイムアウトをとった際に行われました。
高雄では複数の協賛企業の製品と記念品が詰まった福袋(兼クリスマスプレゼント)、新北市では協賛企業の記念品セットが贈られました。
ハーフタイム中のゲームも復活(新北市・新莊体育館より)
ハーフタイム時のゲームも、テレビ中継がある会場で行われました。
上の写真は、男性はハーフライン、女性はセンターサークルの先端から3ポイントシュートを放ち、入ったら9万台湾元(約34万973円)相当のスクーターがもらえるゲームです。
シュートはリングに当てる人は1人いたものの、誰も入らず、3月6、7日の決勝トーナメントに持ち越しとなりました。
ゲームのリハーサル(新北市・新莊体育館より)
私が印象に残っているのは、ある日の全試合終了後の様子。
観客が退場後、運営スタッフが道具を持ち込み、リハーサルを行っていました。
そのゲームは、協賛企業の商品の積み木競争で、早く正確に積んだ方が勝ちというもの。ただ積み木したのでは面白くないので、お互いの背中につけたゴムで引っ張り合いながら行いますが、想像以上に難しいものとなっています。
しばらく様子を見ていましたが、男性同士の対決で、体格がよく体重もありそうな人が試しにやってみたら、背中のゴムが大きい音を立て、切れてしまうハプニングがありました。そのあとは、ゴムを縛りつけた状態でリハーサルを再開していました。
この時、リハーサル中のスタッフたちは大笑いで楽しそうでしたが、私は「当日、大丈夫かな…」と心配していました。
気になる本番は…(新北市・新莊体育館より)
リハーサルの翌日、早速この積み木ゲームを実施したそうで、その時はゴムが切れることなく、うまくいったということでした。
その翌日の最終日の最終試合で、再度実施しているところを見ました。
最初は女性同士で最後まで終わりましたが、最後の男性同士の対決でゴムが豪快に切れ、笑うに笑えないような、笑っていいのかよく分からないようなビミョ~な空気が漂いました。
ゴムが切れては勝敗がつかないので、男性同士の対決は引き分けとし、同じ景品を渡してから記念撮影を行い、その場は終わりました。
私の心配は的中した格好でしたが、運営スタッフたちは特に気にする様子はなく、全日程が終わり、やりたいことができた達成感に包まれ、片付け時の表情には充実感がみなぎっていました。
1年前の無観客試合は、とにかく感染者を出さず、最後までやり切ることに必死だったのに比べ、今回は今まで見てきた日常が戻ってきた手応えを感じずにはいられませんでした。この時の運営スタッフたちが見せた笑顔と笑いは、その悦びをしっかり現しているように感じました。
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