メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 新学年が始まった翌日、市内でも1、2を争う大きさの文房具店に行きました。

 店内ではノートや筆記用具が新学年セールで安売りされており、中には70%OFFの商品などもありました。買いだめするには今がチャンスですね。

 個人的にはあまりこない分野のお店ですが、いい機会なのでじっくり見て回ることにしました。

 小学生から使い始めるノート。

 表紙は分厚く硬い素材でできており、大抵のノートはスパイラルノートが主流で、日本のように紙が中央で綴られているスタイルのはほとんど見ません。


シンプルながらも結構いいお値段します

シンプルながらも結構いいお値段します

 一科目にノート一冊、と言うよりも、一学期分の複数教科を一冊のノートにまとめられるように厚みがあったり、セパレーションがついていたり。

 勉強が楽しくなるようにとの配慮なのか、元気付ける言葉が書かれたシールやイラストのシールなどが付属していたり、厚紙のポケットがついたものもあります。

 気分を盛り上げ、勉強に気持ちが向くように、さまざまなキャラクターや色、イメージ写真で表紙を飾っています。

 が、肝心の紙の質はというと、日本の一般的なノートの半分以下の厚みの紙で、書いたり消したりがかなり心許ない感じです。消しゴムもかなり強く擦らないときちんと消えないものが多いので、破けてしまうのは必須。鉛筆の芯もすぐ折れるし、シャープペンシルは3本に1本はちゃんと芯が出てこなかったり。ボールペンも同様です。

 ノートや筆記具の質があまり良くないのは、この国の「識字率」に見られるようで、1980年代の成人識字率は83%。40年近く経った2018年では95%に上がったものの、やはり「文字を手で書く」習慣が元々それほど高いわけではなかったことが、文房具筆記用具の質の低さに影響しているようです。


シール付きのノートで気分をアゲて

シール付きのノートで気分をアゲて

 また、それらの価格にも驚きます。

 もちろん、安価なものはたくさんありますが品質も同時に低下します。
 この大きな文具店にあったノートの最低価格は$55ペソ(約300円)最高価格は$200ペソ(約1000円)。だからと言って中身の紙の品質が両者で大きく違っているわけではありません。

 物価や収入を考えると、上記日本円を3倍していただければどれだけ高価な買い物になるかがわかります。また、価格と品質が折り合わないのも否めません。

 各地方自治体の中には、新学年スタート時に文具一式を児童一人一人に無償提供したりと、保護者の負担軽減を図っています。
 


セール品を買い込んで来期に備えると言う手も

セール品を買い込んで来期に備えると言う手も



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