スイス

スイス:フリブール

小島 瑞生(こじま みずき)

職業…公務員
居住都市…フリブール(スイス)

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州の集団接種センターの入り口(フリブール州)

州の集団接種センターの入り口(フリブール州)

 現在、新型コロナのブースター(追加)接種が着々と行われているスイス。筆者の在住州も、今までは2回目のワクチン接種から半年経過していなければ追加接種の予約ができなかったのですが、ルールが変わり、2回目の接種後4カ月以上経っていたらブースターを打っても良いことになりました。

 スイス連邦内務省保健局のデータによれば、2021年12月末時点のオミクロン株の割合は77%、デルタ株が23%だそう。しかし、スイス西部ジュネーブ州の医師局が、州内のオミクロン率は今年1月上旬の時点で9割であると発表していることから、今やスイス全国でもほとんどがオミクロン株に入れ替わっているような気がします。

 さて、デルタ株に比べ、症状が軽めであると世界中で報じられているオミクロン株ですが、上記ジュネーブ州の医師たちの話によれば、オミクロン株はデルタ株の数倍の感染力があるので、結局はそれに比例して入院患者も増加、特にワクチン未接種の若者や、ワクチン接種済みでも極端に免疫機能が低い高齢者が多く、さらに集中治療室行きになる患者の90%がワクチン未接種者だといいます。

 ちなみに、ブースター接種の効果としては、オミクロン株の感染を3割ほどしか防げないものの、入院や重症化を防ぐ効果は7割であることも強調しています。


列車などの公共交通機関も、オミクロンによる隔離でスタッフ不足の憂き目に

列車などの公共交通機関も、オミクロンによる隔離でスタッフ不足の憂き目に

 また、オミクロン株による陽性者急増により、ここスイスでも医療機関や交通機関といった公共サービスや、さまざまな分野で深刻なスタッフ不足となっています。スタッフが陽性、または陽性者の濃厚接触者となると隔離のため欠勤となり、そのため例えば列車・バスの公共交通機関では、列車やバスの本数を一時的に減らしたり運休したりせざるをえませんでした。そこで2022年1月13日からは、隔離期間が10日間→5日間に短縮されています。

 そんなスイスでの状況の中、我々も前回のワクチン接種から半年が経とうとしていたので、予約登録をして追加接種を受けることにしました。 

 我が州では基本的にワクチンの種類は選べないようで(ワクチンの選択ができる州もある)、1回目と2回目の接種はモデルナでしたが、3回目の追加接種もモデルナ。ただ前回と異なるのは、モデルナによる追加接種は量が半分で済むこと。そのため副反応がほとんどなくて嬉しかったです(個人差による)。

 今回のブースター接種でやや困ったのは夫。

 接種日の数日前から体調を崩し、筋肉痛、咳、倦怠感、頭痛、熱…と風邪ともインフルエンザとも、そしてコロナのオミクロン感染ともいえそうな症状があったのです。

 急いで州のテストセンターでPCR検査を受けましたが、結果が判明するのは48時間以内。接種日はPCR検査の翌日だったので、もしかしたらブースターを延期しないといけないか、と思ったら「よほど高熱が出たりして体調不良でないかぎり、接種をしても問題ない」のだそう。

 幸い、翌日の接種日までに夫の体調は完全回復し、接種したその日の夜にPCR検査結果が陰性と届いたので、ほっとしたのでした。





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