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台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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ベンチで応援ボードを出す選手たち

ベンチで応援ボードを出す選手たち

 前回、UBAで優勝した世新大學の涙、涙の様子を紹介しましたが、敗れた台湾師範大學の選手たちも例外ではありません。昨年に続き決勝に進んだものの、あと一歩届かず、8年ぶりの優勝を逃しました。

 しかし、過去に見た選手たちと比べると、バスケットボールを楽んでやっているようにも見え、その姿が新鮮に映りました。

 一番印象に残っているのは、ベンチに入っている選手たちの様子。

 小道具やお決まりのダンスなど、ネタを仕込んでいて、それを見ているだけで楽しい気分になりました。

 上の写真で出ているボードは、左側のは「box out(リバウンド争いで有利になるように、相手チームの選手をゴールリング近くに行けなくするプレー)」という意味で、読み方は「カーウェイ」、右側のは「リバウンド」という意味で、読み方は「ランバン」です。


10点! 10点! 10点! 10点! 10点!

10点! 10点! 10点! 10点! 10点!

 1枚目の写真は2次予選の時でしたが、上の写真は決勝トーナメント時のものです。5人が「10」と書かれたボードを出していましたが、難しいシュートが入る度にあげていたものです。特に3ポイントシュートが入った時には、いち早く出し、気分を高める役割を果たしていました。


よっしゃ、飲みに行くぞ!

よっしゃ、飲みに行くぞ!

 上の写真はダンスバージョン。
 上の写真以外のダンスもあります。

 掛け声の内容はよく分かりませんが、動作を見ている限り、「一丁、飲みに行くぞ~!」という感じのものでした。

 得点が入った時にダンスを披露することが多く、契機付けには効果があったように見えました。


台湾師範大學の看板選手、徐詩涵

台湾師範大學の看板選手、徐詩涵

 台湾師範大學の徐詩涵は、1年時から出場登録され、高校時代から得意にしている3ポイントシュートを武器に高い得点能力を発揮し、2年時から台湾師範大學の主力選手となっただけでなく、UBAの看板選手になりました。

 ハイライトは2次予選の世新大學戦(上の写真時)で、3ポイントシュート6本を含む22得点をあげる活躍を見せました。

 そのような選手が、昨年の決勝時(世新大學戦)に、試合がほぼ決まりかけた第4クウォーター中、エンドラインからスローインする際、世新大學のインサイドでプレーする選手たち(主に留学生の選手たち)の背の高さを「向こう、めっちゃ高い~!」と審判員に甘えるような表情で嘆き、審判員が微笑んでいたのが今でも印象に残っています。


うつむき、涙にくれる台湾師範大學の選手たち

うつむき、涙にくれる台湾師範大學の選手たち

 今年の決勝は、以前も紹介しましたが、最後3.52秒で得たフリースロー2本を外し、リバウンドもとり損ねた状態でそのまま試合が終了しました。

 特にボールを抱えてしゃがみ込まれてからは、手も足も出ず、呆然と見ているだけで終わってしまいました。その後は、呆然と立ち尽くしている選手もいれば、リバウンドをとり損ねた選手たちは一様に涙を流し、それを他の選手たちとチームスタッフが慰めるような格好になりました。

 涙を流す背景にあったのは、この試合を最後に卒業する台湾師範大學の選手が徐詩涵を含め8人いたことにあります。2月の世新大學戦に勝って自信と手応えを掴んだ状態で決勝に臨んだものの、最後の最後で優勝が逃げた格好になり、悔しさもショックも想像以上だったように感じました。

 とはいえ、テレビ中継では見えないところで出ている常に明るく楽しくプレーしている選手たちの姿は、ずっと記憶に残るものになりました。


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