端午節に見た「日本」の存在感
2022.06.29 up
新北市のドラゴンボートレース
6月3~5日の端午節の連休は、帰ってきたドラゴンボートレースと台北国際ブックフェアに係りっきりでした。どちらも久しぶりで、過去2年あまり我慢してきたものが爆発した格好になりました。
この連休中、「日本」が存在感を見せていたようにも感じたので、今回はそれを紹介していきます。
まずは、ドラゴンボートレース。
毎回、日本人選手もエントリーする大会で、出場選手のリストを見ると日本人と思しき名前を何人も見かけます。今年も、新北市の大会で10人以上登録されていたのを大会のハンドブックで確認しました。
*今年のドラゴンボートレースは、エントリー選手が陽性だった場合、緊急の変更が認められていたので、登録選手全員が出場したか否かは不明です。
馬場克樹さんの著書「約定之地」
台北国際ブックフェアの会場では、台北在住のシンガーソングライター・馬場克樹さんの著書「約定之地」の出版記念講演会、サイン会が実施されていました。
特設ステージでの講演会、出版社のブースでのサイン会は、新北市のドラゴンボートレース決勝と日程が重なってしまったので、行くことができませんでしたが、台北国際ブックフェスタのfacebook、馬場さんのツイッターとfacebookで様子を見ている限りでは盛況だったようで、うれしい限りでした。
文藻外語大學日本語文系の倉本知明副教授と作者の游珮芸さんの座談会
こちらも新北市のドラゴンボートレースの決勝終了後に慌てて駆けつけたため、最後の10分程度しか見られなかったものです。
「來自清水的孩子(日本では「台湾の少年」で来月発売予定)」の日本語版の翻訳に携わった高雄市にある文藻外語大學で教鞭をとっている倉本知明副教授と作者の游珮芸さんが座談会を行いました。ここで私が聞いたものは、倉本先生が日本の編集者がきめ細かく対応する様子を台湾と比べてお話ししていたところですが、到着して息を整えている間に終わり、残念感がなかなか消えませんでした。
芥川賞作家の李琴峰さんの出版記念オンライントークショー
日本人ではありませんが、昨年芥川賞を受賞した李琴峰さんのオンライントークショーも4日午前に実施されました。
今回、芥川賞受賞作「彼岸花が咲く島」の台湾中国語版が発売されるのを記念して行われたトークショーで、李さんは日本の出版業界の事情、受賞の連絡を受けた時の話、受賞するとは全く考えておらず受賞会見の時間に別の予定を入れていた話、「言葉」に関する思い入れなどを語りました。
*この場では中国語を使用していました。
李琴峰さんの作品は、過去のも出版社のブースに並べられていましたが、1番の人気は新出版の「彼岸花が咲く島」。「彼岸花が咲く島」は、台湾版の表紙だけでなく、日本版の表紙のも販売していましたが、ブースでの販売数が少ない日本版のはトークショー後にすぐ売り切れていました。
台湾版のも、最終日にはたくさん積んであったものが棚の板が見えるくらいまで売れていて、ブースにいた出版社の方も「ほっと一安心」といった様子でした。
現在、旬のこの方も…
場内のブースを回っていて見つけたのは、過去と現在のMLBで旬の日本人選手の本。イチローさんは長きに渡り活躍している方なので、言わずもがな…という感じですが、現在投手と打者で注目を集めている大谷翔平選手の本もありました。
大谷選手は台湾でも「二刀流」として紹介されることが多く、台湾のyahooで「二刀流」と検索をかけてみても、大谷選手の関連記事がすぐ出てくるくらいですが、この人気がどこまでいくか気になるところです。
「日本」が存在感を見せたのを実感し、少しうれしくなった端午節の連休でした。
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