台湾

台湾:台北

小川 聖市(オガワ セイイチ)

職業…日本語教師、ライター

居住都市…台北市近郊の新北市(台湾)

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TPASSのポスター

TPASSのポスター

 7月1日から台北、新北、基隆、桃園の公共交通機関が30日間使い放題(レンタサイクル『Y o u B i k e』は最初の30~60分無料)の定期券「TPASS」が始まりました。元々、台北と新北は、台北MRTと新北MRT(淡海と安坑ライトレール)と路線バスが30日間使い放題、『Y o u B i k e』が最初の30分無料で使える「1280定期票」というものを2018年4月16日から1280元(約5738円)で販売していましたが、今回は行政院が動き、台北、新北の通勤圏になる基隆、桃園も移動可能になっただけでなく、金額も1200元(約5379円)と、わずかですが安くなったことで、更に利便性が上がったものになりました。

 5月に発表されていて、6月15日から販売が始まり、現在に至っていますが、どのように便利になったのか、以下、紹介していきます。


MRT淡水駅の券売機

MRT淡水駅の券売機

 台北MRTの終点駅の淡水、南勢角、蘆洲、台北動物園あたりに住んでいると、移動にかかる費用は結構かかります。私の場合、1280定期票が販売される前は毎月平均で2000元(約8965円)かかっていて、移動距離や利用する公共交通機関の種類が増えたときは、それ以上でした。

 1280定期票が販売されてからは、6月使用分までずっと購入していました。最大のメリットは、路線バスで小銭がなくて運賃が払えなくなる(注:台北、新北の路線バスではお釣りが出ません)、乗り間違えても規定の運賃が引かれるという心配をしなくて済む、ということです。

 1280定期票が販売されてから5年間、私は最大限利用し、MRTと路線バスを使って、「かゆいところに手が届く」移動をして、その利便性を謳歌していました。


桃園MRT(桃園国際空港へつながっています)の改札より

桃園MRT(桃園国際空港へつながっています)の改札より

 7月1日から導入されたTPASSでは、桃園、基隆も移動可能になりました。

 これにより、台北駅から桃園国際空港につながる桃園MRT、全台湾に鉄道網がある台湾鉄道、桃園、基隆の路線バスや台北・新北をつなぐ長距離バスも利用可能になり、移動手段が増えただけでなく、行動範囲も更に広がりました。

 とはいえ、システムの方は完全に整っているというわけではないようで、桃園MRTと台湾鉄道では専用の改札機(上の写真参照)を使わないとTPASSのサービスが受けられないようになっています。


MRT淡水駅の改札機

MRT淡水駅の改札機

 カードも、悠遊カードが使用可能ですが、主に南部で使われているiPASSカードは使えません。現在、悠遊カードもiPASSカードもオリジナル商品を開発し、日本人の興味をそそるような商品を販売していますが、この辺りを注意してから購入しないと、いざという時に使えない、ということが起きます。


改札機にもさりげなくシールが

改札機にもさりげなくシールが

 TPASSは、台北、新北、基隆、桃園の北部地区だけでなく、台中、苗栗、彰化、南投の中部地区で使える999元(約4481円、台中市民は約3136円の699元)のもの、台南、高雄、屏東の南部地区で使える999元のものも合わせて販売されています。中部と南部のは、目的や使用を考えている地域によって、違う金額を設定していたり、利用できる公共交通機関も違ったりしているので、確認が必要です。

 北部地区のを利用した範囲ですが、短期留学や観光でも移動距離が長い人、公共交通機関の利用頻度が多い人には、本当に便利な仕様になっていると感じました。


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