防疫犬が果たす役割
2024.11.26 up
台湾美食展開催時のブースより
過去数年の出入国規制が緩和され、観光客の往来も活発になってきました。
それに伴い、出入境の現場では、色々なことが起きているようです。
農業部動植物検疫署は、海外旅行帰りの持ち込みで禁止物が度々発見されるのを受け、8月に開催された台湾美食展に出展して、周知に務めることにしました。
以下、8月の活動について紹介します。
1枚目の写真は、出展したブースですが、詳しく見ていくと……
スーツケースに入った荷物の展示
空港のターンテーブルを模した台に、複数のスーツケースに詰め込んだ物の中に違反物を混ぜ、それを開けた状態で展示されていました。これらは、ブースの担当者が来場者に違反物の説明のために用い、違反物を当てる簡単なクイズを実施していました。
他にも公式LINEの登録で記念品がもらえるなど、美食展で料理以外に目を向けてもらおうと工夫していました。
防疫犬のワーリー
開催期間中、特設ステージで検疫犬の仕事の様子を披露しました。
この時の検疫犬は「ワーリー」という名前で、台北市内の松山空港、桃園市の桃園国際空港などでも実務経験があります。
このワーリーが……
荷物を置き、来場者をステージに招き、空港に見立てたステージ
実務の様子を披露しました。
人間の嗅覚では到底見つからないであろう違反物ですが、ワーリーにかかると……
りんごを発見
あっさり見つかりました。
この荷物には、りんごが入っていました。
違反物が見つかると、ワーリーはその場でお座りして、係官にその存在を示します。りんごの他、未開封の台湾式ビーフジャーキーも見つかりましたが、この時は場内から驚きの声が上がっていました。
このように非常に優秀な検疫犬ですが、以前は育成体制が整っておらず、アメリカに犬を送って1年くらい訓練をさせてから実務にあたらせていたそうです。今では育成体制が整い、台湾で訓練を行えるようになり、飼い主の元を離れる期間も短縮でき、犬のストレスも極力抑えられるようになってきています。
以下、係官からみなさんへの伝言です。
「空港などで検疫犬を見かけた場合、どんなにかわいいと思っても(特に実務中は)触ったり餌を与えたりすることは絶対にしないでください」
この活動は11月の旅行展でもありましたが、そちらの様子は次回以降に。
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