![会見場のテーブルに置かれた双方の国旗](../image/2025231478_1.jpg)
会見場のテーブルに置かれた双方の国旗
台湾の半導体製造企業のTSMCが熊本に工場を建設し、稼働してから時間が経ちました。このことは、今の日本にさまざまな影響を与えているのではないでしょうか。
「半導体」は今の台湾の教育界では、人気があり注目を集める分野になっていると随分前に聞きましたが、それでちょっと思い出したことがありました。そのことについて以下紹介します。
![開始前の会場](../image/2025231478_2.jpg)
開始前の会場
昨年10月4日のことですが、高雄に本社がある台虹科技(英語名:TAIFLEX)が「半導体先端パッケージングサプライチェーンに関する協力」という名目で、日本のある企業と協力契約の調印と会見を台北市内で行う、という連絡がありました。受け取った当初、「半導体のこととは全く無縁な自分が行って大丈夫なのだろうか」と思ったのですが、思い切って行ってみることにしました。
会場の中に入ったら、上の写真のような感じになっていて、正装姿の人が会場周辺を固めていたので、ますます場違いと感じてしまい、終始緊張していました。
![当日流された動画の画面](../image/2025231478_3.jpg)
当日流された動画の画面
席につき、少し落ち着いた状態で周りを見渡すと、「日本のある企業」が「タツモ」であることがわかりました。
タツモは1972年創立の半導体製造装置などの電子機器部品の製造、販売を手がける岡山の企業で従業員数も単体で394人、連結で1156人いる規模の大きい企業です。
一方の台虹科技は、97年設立で近年は半導体のパッケージング材料の研究開発に取り組み、既に成果を上げています。
この両社が、お互いの技術と長所をもって顧客サービスにつなげていきたい、ということで、「日台半導体コラボレーション(両社の英語名の頭文字をとって、『T&T Alliance』と命名)」を締結する運びとなったことを知りました。
![覚書締結の様子](../image/2025231478_4.jpg)
覚書締結の様子
覚書締結前に、上映された動画を見ましたが、両者が長い時間をかけ、丁寧に技術交流に取り組んでいただけでなく、既に高雄の工場で合同の研究室も設けられ、設立式も行われていたことも分かり、力の入れ方が伝わってくるものでした。
【動画】
https://youtu.be/HUXKscDE9Ic?si=eTZps96vdxmRHjzQ
![覚書のサインを披露](../image/2025231478_5.jpg)
覚書のサインを披露
加えて、この時は台風18号が台湾南部から上陸してきた時期だったため、日本からタツモ社のみなさんが来られないのではないか、会見そのものが中止になるのではないかと心配になりましたが、予約していたフライトのキャンセルに遭遇しながらも、高雄に到着したそうです。
台北での覚書調印会見も、台風の影響で予定そのものがキャンセルになるのではないかと心配になりましたが、台風が前日に消滅したことで、無事開催となりました。
この両社のコラボレーションが、半導体の分野で、日本と台湾だけでなく国際社会でどのような存在感を見せるのか。また、両社の共同研究活動を通して、どのような人材が育まれ、羽ばたいていくか。 今後、注目していきたいコラボレーションのように感じました。
【参考】
https://tazmo.co.jp/wp/wp-content/uploads/2024/10/
日台半導体コラボレーションに関する覚書の締結に関するお知らせ.pdf
https://tazmo.co.jp/company/
https://www.taiflex.com.tw/NewsPage?ID=8E2941322B91BE5EDB483B3EE9B4543C
https://www.taiflex.com.tw/about.html
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