メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 メキシコの各家庭で頻繁に出される「マカロニスープ」。特に小さな子供、成長期の子供のいる家庭では毎日のようにこのマカロニスープが出されます。チキンブイヨンや薄めのトマトスープに、さまざまな形状のミニサイズのマカロニがたくさん入ったものを食事の最初に出すことで、体を温め食欲を増進させて急いで食べるのを防ぎ、また空っぽの胃袋を「かさ増し」させる役割にもなるとか。

 食べ盛りの子供たちがお肉ばかりに走らないようにと工夫されたお母さんの知恵ですね。


 そのマカロニ売り場で面白いものを発見しました。

 スペイン語アルファベット27文字それぞれを表す手話の形をしたマカロニです。

 パッケージには特に詳しい説明はないのですが、製造メーカーのWebサイトにそれぞれの形や基本的な単語の手話の綴り方が載っています。


それぞれの文字が手話の形になっています

それぞれの文字が手話の形になっています

 残念ながらメキシコでは各種障害のある方々、児童たちへの教育や福祉は後進的なのが現状です。大人にだって、手話や点字の存在はまだまだ「うっすらとしか」知られていません。

 そんな中で、子供たちが毎日目にするものをあえて手話の形にすることで、それを全て覚えて役立てるのは難しくても「聴力障害のある方はこうして意思の疎通をするんだよ」という手段があることを教えることができますし、またそれを保護者も共に再認識できます。

 完璧に使いこなして役立てるよりも、まず、浅くても良いので広く知らせることが重要なのでしょう。

 夕食の場で「これはなんだろう」と興味を持った数千人の子どもたちの中で一人でもいい、将来手話に興味を持ってその意識が役立てば、と思います。


 一袋100グラム入ったこの手話マカロニ。

 その他の形のマカロニ同様、60~70円程度で買うことができます。


スープに入れてもちゃんと形のまま

スープに入れてもちゃんと形のまま


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