
パリのオートクチュールのドレス
メトロポリタン美術館の特別展 The Model as Museに行って参りました。この特別展は時代のミューズであるモデルが、いかに世の中に影響してきたかを、ファッションの歴史とともに振り返るものです。
パリのオートクチュールの時代から展示は始まります。お針子さん達がひとつひとつ丁寧に縫って作ったドレス、そしてそれを着る貴婦人のようなモデル達の美しいこと!

ツイッギーのポートレイト
1960年代は小枝のように細くて、下まつげのある瞳がキュートなモデル、ツイッギーが登場し、ミニスカートでさっそうと歩く姿がセンセーションを巻き起こしました。
当時は生まれてもいない私でも、知っているぐらいですから、相当な人気だったのでしょうね。

ケイト・モスのポートレイト
そして、ケイト・モスの登場。「ウエイフ(浮浪児)」モデルブームの火付け役であり、不安を抱える若者が多い社会の縮図がケイト・モスだったそうです。
確かに、スーパーモデルの完璧な美しさとは違う、ひと味もふた味も違う、個性が彼女にあって、ポートレイトから、雑誌のストーリーから、ぐいぐいと見る人をその魅力に引込んでしまうのでした。究極の時代のミューズなのだなーと思いました。
タイムラインに沿って、モデルの活躍を見ていると、モデルはただ服を着てファッションショーで歩いているだけの存在ではないと実感しました。
保守的な時代にミニスカートでその空気を変えたツイッギーや、自由なスピリットのライフスタイルで、多くの人の価値観を変えてしまったケイト・モスがいるように、時代を駆け抜けたモデル達は、ストリートから、世の中の空気から、町で起こっている何からインスパイアされた自分のスタイルを自ら表現していて、それが、トレンドになっていく。モードの世界がこんなに奥深いとは、NYに来なければ分からなかったことですし、今回の特別展でより一層モードの世界のすごさを感じました。
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