おじさんが迎えてくれる屋外エレベーター
2009.09.27 up
ベルンの市街は、お堀のように周りをアーレ川に囲まれています。昔はこのアーレ川が物資の運輸手段として使われ、川沿いのMatte(マッテ)地区は言わば港町として栄えていたそうです。
とは言うものの、Matte地区と市街の高低差は結構なもので、一度下に降りれば急斜面を上がって来なければなりません。
料金かばんを提げたおじさんがお出迎え
そこでお勧めなのが、1896年より操業のMunsterplattform(大聖堂見晴台)の片隅にある屋外エレベーター。機内で1.2フラン(約100円)支払うと、旧市街のMunsterplatz(大聖堂広場)へ5秒で上がって来られます。
操業を開始した月には6万人もの利用者があったといいますが、現在では1日延べにして800人程度。8人のおじさんが毎日交代で料金かばんを提げて業務にあたっています。「今のエレベーターは去年新しくしたばかりなんだよ。昔は2基だったんだけどね、財政難で1基になっちゃった。どう、買い取らない?」
崖に突き出た屋外エレベーター
エレベーターが来ていない時は、普通のエレベーター同様、壁にあるボタンを押せばすぐにおじさんを乗せたエレベーターが出迎えてくれます。たった数秒間に100円。息切れと筋肉痛覚悟で10分の坂道を上がるか、(歴史を感じるには少々短い)数秒間のおじさんとのランデブーを選ぶか、さぁ、貴方ならどちらを選ぶ?
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タグ:エレベーター,歴史
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