フランス

フランス:パリ

別紙 敦子(べっし あつこ)

氏名=別紙敦子
職業=観光業
居住都市=パリ(フランス)とバルセロナ(スペイン)年間1:2の割合で、行き来しています。

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4月19,20日、リセウ高等音楽院にて公演。パンフレットの表紙です

4月19,20日、リセウ高等音楽院にて公演。パンフレットの表紙です

 国際交流基金マドリッド日本文化センター設立記念に、バルセロナを含めた3都市で、能楽公演が行われました。
チケット(20ユーロ/約2500円)は、日本で購入するより簡単に入手できるので、この機会を逃がさず、観てまいりました。

 日本の5流派のうち、関西に宗家が在住する唯一の流儀「金剛流」でした。
金剛流二十六世宗家の金剛永謹師も初日にシテ(主役)を務めました。


始めに能楽の解説をされました。(演技中は撮影禁止と念を押される)

始めに能楽の解説をされました。(演技中は撮影禁止と念を押される)

 日本人の私たちは、少なからず能楽がどのようなものか知っていますね。
ですから、それについては あえて書かずに、一番興味のある、外国人観客の感想に絞ってみました。


開演前の会場の観客の様子

開演前の会場の観客の様子

 観能後、観客の誰もが、他人の意見を知りたがっているかのように、顔を見合わせ…目で語り合い、それから話し始めるのでした。

 演劇と言うより、体を使い表現する舞台芸術だと彼らは言います。
欧州の顔の表情を重要視する演技ではなく、無表情な顔から、想像しなくてはならない内の世界。
ワキ方のみならずシテ方まで、「無」を打ち出しているのですから、皆、奇妙なものに出会った感覚を覚えたそうです。


舞台は、日本的なあっさりした飾りでした

舞台は、日本的なあっさりした飾りでした

 音楽と歌は「素晴らしい!」との感想です。
彼らにとって聞き慣れない笛・小鼓・大鼓・太鼓の演奏が、動かない景色に色を付けたらしく、音楽により、風や雪が、舞台に生じたのを感じたそうです。
衣装や足の摩擦音までが、重なり合い素晴らしい情景を想像できたと、絶賛していました!

 動きがない分、何を意味するのか?常に頭で考えなくては駄目だから、「受け身でいられない」と笑う。

 ストーリー性よりも一瞬のイメージを大切にするので、現代のモダン劇に見られる要素を含んでいるかもしれません。


 プログラム構成は動きのある「狂言」と静の世界に徹する「能」と、一緒に見せることでメリハリが有って、良いアイデアだとの意見でした。

 感想を一言に纏めてもらうと、「濃密!」でした。


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