エッフェル塔が好きなのは、観光客だけではありません!
セーヌ河の右岸パリ16区にある「シャイヨ宮」は、セーヌ河を挟み、真正面からエッフェル塔を眺められますので、観光客で昼夜問わず賑わっています。

　そして、普段観光客の多い場所を嫌う住人も、ここは別です。
エッフェル塔とトロカデロ庭園の大きな噴水、高台の平らなスペースが、パリに住む若者にとって、友達と待ち合わせ、楽しむ場所としての人気スポットなのです。

　1937年のパリ万博の際に、トロカデロ宮が壊され、現在のシャイヨ宮が建てられたのですが、その際、トロカデロ広場からエッフェル塔が見えるよう、弓形建物中央部分を取り除いて再築したのが、より多くの人が集まる場となった大きな要因とも言えると思います。

　かつて、パリ征服を果たしたヒットラーが此処を訪れ、美しい景色に感動し、このシャイヨ宮でエッフェル塔を背にして写真を撮った場所…。
＊意外にもヒットラーは画家を目指していたので、「美」には敏感なのです。
現在は、ダンスやパフォーマンスをする若者と観光客で、毎日動きがとれないくらい賑わっています。

　そして階下の広いスペースには、夏の観光シーズンで、どんなに観光客でごった返していても、ローラースケートをしに来る家族やボードを練習する若者はやってきます。

　週末の夜は、自分の車を自慢しに来る若者が集まることでも知られています。

　パリが世界中の人々から憧れられる街となった大きな理由の一つが、地形を利用した都市空間の美しさであると思います。

　「シャイヨ宮」から、多くの芸術家・文化人をも魅了したパリ左岸を羨望し、読書にふける過ごし方もリッチな時間の過ごし方かな。

レポーター「別紙 敦子」の最近の記事

• 本物と偽物のクリスマスツリー、どちらがエコロジー？
• クリスマスシーズンのパリを歩く
• カタルーニャ伝統うんち人形、今年のランクインは？

「フランス」の他の記事

• 本物と偽物のクリスマスツリー、どちらがエコロジー？
• クリスマスシーズンのパリを歩く
• カタルーニャ伝統うんち人形、今年のランクインは？