一世代前のアパートメント
2011.07.23 up
我が家から見える典型的な集合住宅
ブルガリアで最も一般的な住まいは、第二次世界大戦後から1989年までに建てられた集合住宅です。この期間には、旧市街と呼ばれる19世紀から20世紀前半に形成された町並みの外側に、次々と新しい居住区域が建設されていきました。その多くが、ブルガリアで「ブロック」と呼ばれる集合住宅が建ち並ぶ団地です。大きな町では、ブロックに住む人が大半を占めています。
はじめてブルガリアに来たとき、団地の規模の大きさに圧倒された覚えがあります。
重厚なコンクリート壁のアパートメント
上の写真は、ブロックの中でも重厚でつくりが良いものです。高級マンション、もしくはオフィス用に建てられたのではと思います。現在は大使館や企業が入っているようです。ものものしい外観とは裏腹に、中庭は子供用の公園になっているのが実に不思議な光景です。
ここは「ジュリオ・キュリー地区」と言い、ソフィアの中心街から地下鉄で2駅です。その立地の良さから駅前再開発が進んでおり、モダンなマンションが軒を連ねていますが、その中にあってこの3棟は独特な雰囲気を放っています。
丸いバルコニーが目をひく
この写真はブルガリア北部、ドナウ川沿いの都市ルセにある集合住宅です。この一世代昔の高層集合住宅は、古いにも関わらず、何か近未来を思わせるような外観です。丸いバルコニーのところどころに、ガラスをはめているのが見えます。ブルガリア人は伝統的に半屋外を好むので、このようにバルコニーにガラスをはめて温室風の空間を作る人が多いのです。
古い集合住宅は老朽化が進んでいるのが現状ですが、室内を綺麗に改装して住んでいる人が多く、まだまだ現役のようです。
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