気になる信徒不在の教会
2012.05.18 up
周辺は空き地や倉庫ばかり。ぽつんと寂しく建っています
今の地(浦東)に住み始めて10年、ずっと気になっている場所がいくつかあるのですが、その中の一つをたずねてみました。
ここは我が家からバスで5分ほど走ったところにある教会(天主堂)。名前は「蔡家聖母領報堂(別名:浦東馮家木橋聖母領報堂)」といいます。地図には載っていません。
というのも、この教会は建物こそ残ってはいるものの、1962年にその役目を終えてしまったからなのです。その原因については、この教会で活動する信徒が減ったから或いは宗教活動停止を余儀なくされたからだ、と書かれているものが多数ですが、定かではありません。清朝第9代皇帝咸豊帝(かんぽうてい)の時代に建てられたのが始まりで、最終的には1937年に今の姿となりました。
入口(南門)をみると中国だなと思いますね
さて、私はこの教会に関心をもつようになってから定期的にインターネットで検索をかけています。貴重な写真を公開しているブログをいくつか見つけました。その中の一つをご紹介します。
☆愈顯主榮『浦東馮家木橋聖母領報堂』(http://blog.163.com/pd_john/blog/static/182729230201132204656875/)
もしかすれば私も中に入れてもらうことができるかもしれない、ちょっと期待しながら教会の前まで行ったものの、残念ながら鍵がかかっています。
教会敷地の西側の門
「誰かいませんか?」反応はありません。
外壁に沿って歩き進み別の門を見つけましたが、こちらも開けることはできません。近くに住んでいるとおぼしき老人に声をかけ、ここへ入ることはできないかとたずねると、この門はダメだけど、南側の門からは入れるよと言います。「でも私、そっちから来たのよ。鍵がかかってたの」と言うと、隣の敷地の入口にいた人にたずねてくれます。しかし残念ながら「無理だよ」と言われて入ることはかなわず、教会を管理する人にたどりつくこともできませんでした。
西側の門の隙間から撮りました
このまま帰るのも悔しいぞ、ということで門にはりつけられた鉄板の隙間からカメラをつっこんで写真を撮ってみます。撮った時には気がつきませんでしたが、帰宅してパソコンの画面でみてみると、おや、パラボラアンテナらしきものがあるではありませんか。誰か住んでいる人がいるのでしょうか。他の教会を通じて連絡がとれないか、ふとそんなことも考えたりしました。
南側の門の隙間から撮りました
さらにもう一度調べてみようと検索をかけてみたところ、さきほどご紹介したブログにも掲載されていた写真をみかけました。こちらには撮影時期が記載されており、それは今年の1月だと書かれてあります。
☆魔都『即将消失的蔡家聖母領報堂』(http://shanghai.tuchong.com/2292283/)
まだチャンスはあるのかもしれません。
このエリアの再開発で教会が消失してしまう前に門をくぐることができればいいなと思います。
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