暑気払いにこの一杯・酸梅湯
2015.08.03 up
冷たいものを飲まないはずの中国人もこれは冷やして飲みます
北京といえば北方に位置し、夏は涼しいイメージを持たれる方も少なくないようですが、何が何が、夏は40℃近くまで上がるほど暑くなります。
そんな夏の暑気払いに古代から飲まれているのがこの「酸梅湯(スヮンメイタン)」、その昔は「士貢梅煎(シーゴンメイジィェン)」という名の宮廷の飲み物でした。
今ではペットボトルや缶に詰められ、手軽に飲めるドリンクの一つとなり、全国各地で手に入れることができます。
通販で購入できる酸梅湯の材料セット
さて、私が住む上海でも酸梅湯は飲むことができますが、自家製のものはあまり見かけることがなく、飲食店でもメニューに載せているところは少ないように思います。
市販の飲み物を否定するわけではないのですが、ペットボトルの酸梅湯はあまりにも甘すぎて私の口にあわないので、今回自分で作ってみようと通販で北京から材料を取り寄せてみました。
酸梅湯の材料
レシピによって配合はまちまちのようですが、今回購入したものには烏梅(ウーメイ=うばい)、烏棗(ウーザオ=うそう)、山楂(シャンジャー=さんざし)、甘草(ガンツァオ=カンゾウ)、陳皮(チェンピ=チンピ)、洛神花(ルオシェンファ=ローゼル)、そして最後に加える桂花(グイファ=けいか)が入っていました。
鍋で煮出しています
材料をいったん水に浸けてから煮ていきます。今回はパッケージの説明通りに2時間浸してから火にかけ、強火で沸騰したら今度は弱火でそこから30分。氷砂糖を加えて火を止めてから濾しました。
前日の夜に作って、冷蔵庫で冷やし、翌日みんなで飲んでみました。
普段冷たいものを摂らない我が家の男性陣も、これは冷たいまま楽しんでいました。
甘酸っぱくてややスモーキー、好き嫌いはあると思いますが、ヤミツキになる味わいです。烏梅と烏棗がそれぞれ梅となつめを燻製加工したものだからですね。
喉を潤し、胃腸のはたらきを助け、体の熱をとる効果があると言われています。香港や台湾、シンガポールなどでも愛飲されているそうですので、湿度と気温の高い地域で大活躍してくれる飲み物の一つと言えるでしょう。
皆さんも、それらの地域に旅行された時にはぜひ試してみてくださいね。
ただし、なんでも過ぎたるは猶及ばざるが如し、飲み過ぎにはご注意を。
※妊娠中、胃潰瘍、胃出血、胃酸過多、糖尿病の方は飲用を避けてください
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