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中国:上海

イエン ヨウコ

職業…書き描き屋

居住都市…上海市(中国)

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会場の展示を見る人々と、キャンドルへのメッセージを書く人々

会場の展示を見る人々と、キャンドルへのメッセージを書く人々

3回で終わるはずでしたが、もう1回だけおつきあいください。
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講演終了後の意見交換で、中国の皆さんからいろいろな意見をうかがうことができました。

1989年から2003年まで日本に暮らした経験を持ち、
何度も福島へも訪れている知日派ジャーナリストの陳言さんは、
福島の人々に不屈の精神を見たと言います。
何度倒されてもそれに屈することなく立ち上がる、
そんな会津の人たちの精神をあらわしていると言われる起き上がり小法師のように。
富裕な資源を活かして、福島が再び賑わいを取り戻す日を取材できることを
楽しみにされているようでした。


上海理工大学の福島訪問団

上海理工大学の福島訪問団

上海理工大学からは45名の学生が
「重建家園、福島加油(ふるさと復興、がんばれ福島)」をスローガンに、
2012年2月26日から3月2日まで福島を訪れました。
参加者の一人、王さんは、富岡町の仮設住宅を訪れ
お年寄りの皆さんと餃子づくりをした話や、
困難に立ち向かう精神、人に迷惑をかけないようにするという精神に感銘を受け、
それらが復興の速度を加速させられるのではないかと感想を述べました。


富士電機ランニングクラブと、チームアジア上海ランナーズクラブの皆さん

富士電機ランニングクラブと、チームアジア上海ランナーズクラブの皆さん

富士電機(中国)有限公司ランニングクラブのサイさんは、
「忘れられるのが一番怖い」という言葉を聞いて、
2012年9月の「第11回しらかわ郷里マラソン」への参加を決めたと言います。
放射線等の不安、走りきれるかどうかの不安、さまざまな不安を抱えながらも
10Kmを走りきれたこと、地元で大歓迎を受けたこと、
そして美しい景色に喜びを感じたそうです。

同じクラブのレンさんも、震災があったとは思えない美しい景色や、
あふれんばかりのいっぱいの笑顔、
人々の素朴で我慢強いだけでなく他人に優しいその姿に
元気をもらったそうです。
当日は自社製品の放射線検知器で現地を測定。
その数値に問題が無かったことを、
後日3万人に配布された社内広報誌で報告されました。

こうして経験したからこそ語れる福島の現実を、
日本人の私たちも知らないその姿を、
皆さんは中国の人々へ伝えてくださいました。


上海日本人ネットワークのバナーに見入る参加者の皆さん

上海日本人ネットワークのバナーに見入る参加者の皆さん

東日本大震災復興支援をきっかけに集まった、
上海で活動する日本人女性によるグループ6グループで構成される
上海日本人女性ネットワークの事務局長須藤さんは、結成から3年目を迎え、
今後どのように活動していこうかと悩んでいるところだと言います。
1年目は手探りの中チャリティーイベントを開催、
2年目にあたる昨年、再びイベントを企画するも日中関係の緊張により
何度も開催延期を余儀なくされることとなりました。
3年目の今年は、自立のためのプロジェクトのグッズを通して「被災地を忘れない」
「現在を知るチャンネルになりたい」と、新たな目標へ向かいます。


國分健児福島県上海事務所所長

國分健児福島県上海事務所所長

國分健児福島県上海事務所所長からは、
現在世界各地にある22の福島県人会を組織化した「ワールド県人会」が
結成されたことの報告もなされました。

震災の風化防止、風評被害の払拭、将来を考えている若い人たちの支援、
そしてそれらの正確な情報を広く伝えていくことの大切さを知る
つどいとなりました。

「ふくしまから はじめよう。」

ひとりひとりが復興に向けて歩みはじめよう。
そして、ふくしまから、新たな流れを創っていこう。

福島の人々の新たな歩みに対して私たちも、
憐憫ではなく共感、理解、
「忘れないこと」から始められることがたくさんありそうです。




☆陳言さんのブログ『素描日本』2013年1月31日
 「現在的福島:珍重普通生活」 (中国語)
 http://chenyan.blog.caixin.com/archives/52379

☆上海理工大学滬江国際文化園 日本文化交流中心(日本文化交流センター)
 2012年度簡報(中国語)
 http://ie.usst.edu.cn/upfiles/日本中心2012年度??.pdf

☆富士電機(中国)有限公司
http://www.fujielectric.com.cn/

☆上海日本人女性ネットワーク
http://blog.canpan.info/jwn_shanghai/

☆福島民報 2013年2月11日
「【海外への発信】県人会の支援強めたい」
http://www.minpo.jp/news/detail/201302116574

☆福島県上海事務所
http://fukushima-cn.jp/



最後に、筆者が参加しているボランティアグループ
Cocolong Shanghaiでは、東日本大震災2周年の特別企画として
被災地の皆さんへのメッセージを紹介しています。
受付締切が迫っていますが、『ima』をご覧の世界中の皆さんも
ぜひご参加いただければと思います。
http://blog.canpan.info/cocolong/archive/83


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