九つの味が集う「九籠会」
2013.05.04 up
9種類の小籠包が食べられる「九籠会」
上海の名物「小吃(シャオチー)」といえば、小籠包(シャオロンパオ/ショーロンポー)。
薄い皮の中に豚ひき肉とたっぷりの肉汁がかくれんぼしているのが特徴です。
上海市の北部にある嘉定は古猗園(グーイーユエン)で生まれた
「南翔小籠包(ナンシャン・シャオロンパオ)」が、その始まりと言われ、
市内各地において、観光客だけでなく市民にも愛され続けています。
今回はその小籠包の変わり種をご紹介します。
左:徳籠館(四平店) 右:無錫小籠包
市内に数店舗展開している小籠包と麺の店「徳籠館(デェ゛ァロングアン)」。
ここには10種類の小籠包があります。
その中の1つは無錫の名物、無錫小籠包(6元)。
中は醤油ベースの甘辛い味付けの豚ひき肉餡とたっぷり肉汁が入っています。
さあ次は9種類の小籠包を食べよう!!!
ど、れ、に、しようかな。全部食べてみたいな。
と思っても、一人や二人ではそんなにたくさんは食べられません。
でも食べたいな、困ったな……。
そんな心配は無用。
9種類すべての味を楽しめる、
それが「九籠会(ジゥロンフゥェイ)」(15元)なのです。
さきほどの無錫小籠包は、直径が5センチぐらいある大きなものでしたが、
九籠会の小籠包はちょっと小ぶりな一口サイズ。
口の中をヤケドしないように、9つの味を楽しんでみましょう。
左:紫芋 中央:蟹粉 右:咸蛋
1.天然紫芋
紫芋と豚ひき肉の餡で、紫芋のほのかな甘さとひき肉餡の塩味がいい塩梅。
皮から色が透けて見えるのですぐにわかります。
2.蟹粉
蟹粉(シエフェン)は上海蟹のみそと肉。
写真ではほとんどわかりませんが、ひき肉に混ぜてある蟹みその
濃厚な味わいがたまりません。
3.咸蛋黄
咸蛋黄(シイェンダンフゥアン)は塩漬け卵の黄身のこと。
私はこの咸蛋がとても苦手なのですが、ひき肉に混ぜてあるからか、
抵抗無く美味しく食べることができました。蟹粉同様タマゴがポイント。
左:咖[口厘] 中央:蝦仁 右:香菇
4.印度咖[口厘](※)
カレー味のひき肉餡。甘めの味付けで刺激的な辛さが苦手な人でも大丈夫です。
(※くちへんに厘。「咖[口厘]」はカレーの意)
5.水晶蝦仁
エビ餡です。上海の人はエビが大好き。
6.香菇鶏汁
鶏のスープで味付けされた椎茸が入った餡です。
椎茸の香りと味が口の中に広がります。
左:叉燒 中央:麻辣 右:鮮肉
7.蜜汁叉燒
広東料理でおなじみ、甘めのチャーシューがたっぷり入っています。
8.川香麻辣
「川香」の川は四川料理のこと。
「麻辣(マーラー)」はしびれるような辛さの意味で、
唐辛子や花椒(ファジャオ)を用いた麻辣の味付けは四川料理の特徴です。
その名の通り本当に辛い!!
9.招牌鮮肉
「招牌(ヂャオパイ)」とは看板の、イチオシの、といった意味で、
鮮肉(シイェンロウ)は、塩漬けなどにされていない生肉を指します。
新鮮な肉で作った最も基本となる味付けの餡を用いた、この店の看板メニュー。
皆さんならどの味を試してみたいですか?
すべて食べてみたくなったらぜひ「九籠会」を注文してみてくださいね。
☆徳籠館(四平店)
上海市楊浦区四平路2140号(四平路x国定路)
軌道10号線「五角場」駅4番出口から南へ徒歩10分程度
TEL:021-5512-7858
営業時間:6:00ー22:00
楊浦区、虹口区を中心に市内に数店舗あります
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