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中国:上海

イエン ヨウコ

職業…書き描き屋

居住都市…上海市(中国)

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四川雅安地震

2013.04.22 up

ポータルサイト「百度」の四川雅安地震特設ページ(http://zhidao.baidu.com/topic/yaan/)

ポータルサイト「百度」の四川雅安地震特設ページ(http://zhidao.baidu.com/topic/yaan/)

2013年4月20日土曜日午前10時、上海はあいにくの雨模様。
土曜日なので朝はゆっくり。いいかげん起きましょうと、
いつものようにインターネットのニュースを見ると、
午前8時2分、四川省雅安(ヤーアン)で大地震が発生したとの報道が。

その時、テレビの報道はまだまちまちで、
いつも通りバラエティー番組の再放送や、ドラマを流しているところが多く、
隣の部屋でずっとテレビをつけていた夫は、地震のことを知りませんでした。

昼食の時間になってもまだ地震報道に切りかわっていない放送局も多く、
人々の多くはインターネットの報道や、微博(ウェイボー:中国版Twitterと
呼ばれているミニブログ)でのやりとりで情報を得ていました。

最近は、スマートフォンの普及により
微信(ウェイシン:メッセンジャーアプリ)利用者が多く、
夫のスマートフォンも皆が発信する地震情報により
通知音が鳴り止むことがありませんでした。

夜になり、ようやくすべての放送局で地震報道の態勢が整ったらしく、
どのチャンネルをあわせても現地とスタジオを結ぶ中継放送に切りかわっていました。
上海ではCCTVの各種放送、上海のテレビ局が制作する複数のチャンネルの他に、
全国各地の衛星放送チャンネルを視聴することができますが、
一口に地方局といっても、資金や制作環境に大きな差があるようで、
それらに乏しい局では自局制作の特別報道番組はなく、
CCTV(中央電視台)の放送をネットしている状態です。

それでも2008年5月の汶川(ウェンチュアン)大地震の時よりは
ずっと早い対応ができていたのではないでしょうか。
映像は、事実を淡々と報道しているというよりは、
視聴者の気持ちを一つにしたいという意図がみえる印象があります。
汶川大地震の時もそうでしたが、特に被災者の救出に携わる人々に
焦点をあわせた映像というのが印象的です。


ショッピングサイト「淘宝網」のトップページ比較

ショッピングサイト「淘宝網」のトップページ比較

ところで、中国最大のインターネットショッピングサイト
「淘宝(タオバオ)網」を見てみると、
中国国内のサーバーからアクセスした場合と、海外サーバーからアクセスした場合とで
トップページに違いがあることがわかりました。

上の写真の上半分は、中国国内のサーバーからアクセスしたもの。
トップに「情寄雅安(雅安へ想いを届けよう)」という
支援活動の特設ページへのリンクがはられていますが、
写真の下半分のところ、海外サーバーからアクセスしたページでは、
シンガポールユーザー向けのキャンペーン情報へのリンクになっています。

以前からこうして区別をつけていたのかどうかがわからないのですが、
いずれのサイトも、世界中へ向けて情報を発信しているというよりも、
自国民に向けて「雅安を支えよう」と訴えかけている印象が強いなと感じました。


2013年4月22日、第一財経チャンネルの朝の報道

2013年4月22日、第一財経チャンネルの朝の報道

そして4月22日月曜日。地震発生から最初の平日の朝を迎えました。
夫は毎朝、「第一財経頻道」という経済チャンネルを観てから出勤します。
月曜の朝ともなれば、今週一週間の株式市場に影響のありそうな
政治経済のニュースが盛りだくさんなのですが、
こちらも地震に関する特別番組が組まれ放送されていました。
とはいえ、やはり経済チャンネルなので、四川省の企業の動向や各企業の地震に対する支援、
今後の経済に与える影響などの報道がしっかり盛り込まれていました。
「何があってもしっかり宣伝になってるな」と、
夫は苦笑いしながら出勤していきましたが、たとえそうであったとしても、
早い時期に国内の各企業が行動を起こすこと、起こせることは
とても重要なことなのではないでしょうか。


無事を報告する際には、できるだけインターネットやショートメールを利用して、四川には電話をかけないように、ボランティアは想いだけで被災地へ入らないようにと呼びかけています。

無事を報告する際には、できるだけインターネットやショートメールを利用して、四川には電話をかけないように、ボランティアは想いだけで被災地へ入らないようにと呼びかけています。

四川省と上海市はかなり離れているため、
上海に住む私たちに直接影響が出ていることは特にありませんが、
上海には四川省から出稼ぎに来ている人たちも少なくなく、
様子を見に帰ることもできず不安を抱えながら仕事をしなければならない
彼らの心情を考えると、とても複雑な気持ちになります。

今のところ上海の街はいつもと変わらぬ姿を見せていますが、
数日中には各コミュニティーで支援活動が始まることでしょう。
亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、
行方不明の方々の早い救出を願わずにはいられません。



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