化粧品から果物まで…新郎が新婦に贈らなければならない9品目
2015.05.03 up
新郎から新婦への贈りもの。前例左から、化粧品、葉っぱ、果物のようです
インドネシアには300以上の民族がいると言われており、宗教だけではなく民族ごとに風習や習慣が違います。私が住むバンドンは、インドネシアで2番目に多いスンダ民族の地域です。
スンダの人々が結婚するにあたり、新郎が新婦に贈らなければならない9つの品物があります。
1. ムクナと呼ばれる、イスラムの女性がお祈りの時に身にまとう白い布
2. 結婚指輪
3. 結婚指輪以外のアクセサリー
4. 伝統的衣装(服は身を包むもの。夫婦の秘密を守るシンボルとして贈る)
5. バナナ、りんご、オレンジなどの果物(夫婦関係がいつまでも新鮮であるように)
6. 伝統的な菓子(特にベタベタした食感の菓子。夫婦がいつもくっついているように)
7. 香りのある葉(家族が無事で幸せであるように)
8. 化粧品(奥さんがいつまでも美しくあるように)
9. 靴、サンダル(夫婦が全うな人生を歩んでいけるように)
このように親族が事前に持参することもあります
日本の結納やおせち料理のように、多くの品物はそれぞれシンボルとしての意味があります。もちろん、イスラム教以外の人は1のムクナはありませんが、その他はだいたい同じだそうです。これらは、結婚の申込みの時など事前に渡すことが多いようです。
結婚式当日にキッチン用品などを手にする新郎親族。麦茶ボトルのようなものを持っているのが見えます
そして、結婚式当日は新郎側の親族が、先ほどの物とは別に鍋などのキッチン用品や掃除用品などを新婦に贈ります。当日キレイに着飾った親族がこれらを持って式場に入場…。ドレス姿で手には鍋やフライパン…、何ともカオスな風景です。(もちろんラッピングされていますが。笑)
お金はこのように飾り物にして渡す場合も。これで額面的には約1500円。シンボルなので高額じゃなくて構いません
このようにスンダ民族は、夫婦の新生活に必要なものは、基本的に新郎側が準備します。物だけでなく、お金を渡すのも一般的で「嫁にもらう」という意識が強いようです。
レポーター「Saori」の最近の記事
「インドネシア」の他の記事
0 - Comments
Add your comments