日本とメキシコの、文化や習慣的に違う事象をお伝えしています。
今回は「家賃」について。
グアダラハラはメキシコの第二の都市と言われており、グアダラハラ市を含めたその周辺9市町からなる、広さ3500平方キロメートル弱、人口は450万人ほどの「グアダラハラ都市部」を形成しています。(ちなみに、東京23区は623平方キロメートルで920万人。グアダラハラは23区の6倍弱の土地に半数の人口、と考えてよいでしょう。)
こう見ると「人口密度低い」ように思われますが、住職接近を好むメキシコ人、その大半がグアダラハラとそのお隣のサポパン市に集中しています。
都市部郊外は、10数年前までトウモロコシや農作物の畑だったところが次々と宅地造成され、州内外の小さな村などから若い人がどんどんと移り住んできています。
私の自宅を取り囲んでいた農場も、昨年末からその動きが顕著になり、牛とヤギは姿を消し、その代わりにブルドーザーの音が遠くから響き渡ってきます。

ここに一体何軒のお家がたつのか。。。
家が建てば、人が来る。買って住む人、買って貸す人。
この辺りの平均的な「小さな家」は、2-3ベッドルームにバスルーム2箇所、一階はリビングと食堂、洗濯物を干す中庭と車庫がついて、一ヶ月の賃料は約4500ペソ。日本円で36000円ほど。安いと思われるかもしれませんが、平均的な大卒者事務員の給与が月に約9000ペソですので、その半分ほど。なので、この地域も「平均以上」の人たちが住んでいるようです。
さて、なにが日本と違う「常識、習慣」なのか。
それは賃貸の場合の家賃の払い方。
不動産会社が間に入っているのであれば、そのオフィスに出向いて現金払いや、口座振り込み。支払いが遅れるとすぐに罰金がつきます。
しかしメキシコでは一般の方が会社を通さずに直接貸す方が主流なのでそこが問題。

メキシコの貨幣
日本ですと、家主に直接払う場合、借主(店子)が家主に持っていきます。(少なくとも、私が東京で借りていた時はそうでした)
古風な大家さんだと、私が家賃を払う度になにかしら「お土産」をくださったりして。それが常識だ、と思っていました。この6年半、思い込んでいました。人生全般的に、そう思っていました。
それを先日、ころっと覆されてしまいました。
メキシコでは、「大家が家賃を回収に行く。」の方が一般的だ、とのことです。
なぜか。
それは、家賃をあれやこれや理由をつけて払うのを遅らせる人が大半だから、とのこと。
なので払いの悪い借主のところに家主は毎月15日と30日の給料日に赴き、お金を使い切ってしまう前に家賃回収をするのだ、と。
そうか。だから私の大家さんは私を超信頼してくれているのか。この累計3年半の間、一度も遅れたことなく家賃を私から持って行っているからな。私以外には貸したくない、ともおっしゃっています。
「払いの良い店子は逃がすな」とでも言えるのでしょう。
当然と思ってはいたけれど、ところ変われば、ということですね。
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タグ:常識、習慣
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