オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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ピーマンを切って作る発酵食品とは?

ピーマンを切って作る発酵食品とは?

ポルトガル、というとみなさんは何を連想しますか?カステラ、キリスト教、鉄砲、などなどを日本に伝えたヨーロッパの国として、記憶する人もいるかもしれませんね。ヨーロッパ大陸最南端に位置するポルトガルは、16世紀には世界をまたに駆け、大航海時代の主役的存在となり、日本にもやって来たことは歴史の本で習ったとおりです。



ポルトガルが日本に伝えたものは、鉄砲やキリスト教のみではありません。たとえば、カステラをはじめとするスイーツや天麩羅など、ポルトガルから伝来した食べ物は意外にたくさんあります。ポルトガルの町を歩いていると、「えっ?これって日本製??」と思えるような品品をみつけることも多多あるほどです。


ピーマンを切って、塩漬けにする。

ピーマンを切って、塩漬けにする。

しかし、これはどうでしょう?ポルトガルには、一種の発酵食品ともいえる「マッサ」というピーマンのペーストがあります。製品化されていますが、作り方が簡単なので各家庭でもよく作られるそうです。簡単も簡単、材料や分量は適当でアバウト(!)なのがポルトガル式なのだとか。


ミキサーにかけ、ペースト状にした「マッサ」。

ミキサーにかけ、ペースト状にした「マッサ」。

作り方ですが、赤ピーマン(大ぶりのもの)を串切りにします。種を除いたら、塩を振ってガラス瓶に入れ、2~3日暗い場所においておきます。そして、酸っぱいような、発酵した香りがした頃を見計らって、ミキサーでかくはんし、ペースト状にして出来上がりです。この作り方も地方によって異なり、ニンニクを加えたり、ピーマンを焼いてから塩を振って発酵させたり、といろいろです。




この「マッサ」ですが、パンにつけて食べたり、茹でたスパゲティに加え、シンプルにその風味を楽しんだりと、用途はさまざま。また、スープの味にコクを加えたり、魚料理に深みのある塩味を添えたりと、万能調味料的な役割を果たします。ポルトガルの家庭では、常に欠かさない、といわれるこの「マッサ」、なんだか日本の醤油の存在にも似ており、味も日本人好みだとは思うのですが、なぜか日本には渡らなかったようで、それだけが不思議な感じがします。


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