オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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毎年12月から3月にかけ、日本の小学6年生に相当するオランダの小学8年生の子どもたちは、ちょっと緊張した日々を送ることになります。というのも、この時期は将来の進学先が決まる重要な期間だからなのです。


将来を決めるため?のテストをうける生徒たち。

将来を決めるため?のテストをうける生徒たち。

小学校最終学年で出される成績をもとにし、「将来はどんな職業に就きそうか?」まで、ほぼ判別されるというオランダの教育方針。一般には、「オランダの小学校って、日本のそれよりずっとのびのびさせているみたい」、「何ていっても自由の国だから、教育にもゆとりがありそう」と思う方も多いかもしれません。確かに、日本のような校則は存在しませんし、制服もないので、そういう点では自由でしょう。


しかし、日本よりも自由があるとて、勉強や進学となれば話は別。意外かもしれませんが、99%のオランダの親たちが自分たちの子どもに対して望むのは、やはり大学進学コースです。小学校4年時から年2回行なわれる、国語と算数の総合テストの結果によって、子どもたちは小学校卒業時、進学校に行けるか、行けないかを知ることになります。


重要なテストと緊張する様子は日本の子どもたちと何ら変わりはない。

重要なテストと緊張する様子は日本の子どもたちと何ら変わりはない。

日本と違い、受験戦争はありません。しかし、小学校4年から行なうテストの成績によって、その子の「将来」が確定されてしまうのには、ちょっと疑問をも感じます。小学生時の成績如何で人生が決まってしまう、ということになるからです。


大学進学コースに行けるよう、親たちはプラス・アルファで家庭教師をつけることもあります。日本の塾ほどの熱気はありませんが、いい成績を残して、出来ることなら大学進学コースに乗りたい!と親も子どもも頑張る点は日本とほぼ同じでしょう。「自由な国」のイメージが独り歩きしている嫌いがあるオランダですが、実際のところ、基本はかなり日本とも似通っている、といえる点もあるように思えます。


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