オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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 日本でも、自転車を利用する方が年々増えています。カラフルで、モダンな自転車を扱っている店もそれに乗じて増えてきました。

 国民1人が、1.3台(2017年オランダ中央統計局調べ)の自転車を所有している「自転車大国」オランダでは、まさに自転車は国民の”足”。なぜ、自転車がここまで普及したのかといえば、理由は2つあります。オランダは、日本の九州ほどの面積しかない小国のため、ちょっと自転車を駆れば10キロくらいまでの目的地へならアクセスできてしまうことが、その理由です。


 もう1つは、オランダには平地が多いので、自転車専用道路が造りやすいのです。これが、自転車普及に結び付いているともいえるでしょう。ただし、やみくもに自転車に乗って移動できればいい、というわけではありません。自転車を利用するために重要なのは、いうまでもなく「安全運転」でしょう。


赤茶色に塗られた道路部分が自転車専用道路

赤茶色に塗られた道路部分が自転車専用道路

 安全に自転車を乗りこなすため、オランダの小学校では5、6年生になると、「自転車騎乗試験」を受験し、合格する必要があります。この試験は子どもたちが通う小学校で実施されるもので、筆記試験と実施の2種類があり、その両方に合格しなくてはなりません。このテストは警察と自転車協会が合同で考案しもので、採点がかなり厳しいのも特徴です。



















 


警察官に見守られながら試験に臨む小学生

警察官に見守られながら試験に臨む小学生

 筆記試験では、交通標識をすべて暗記することに始まり、実施では、試験官が道端に立ち監視する中、子どもたちはルールにのっとって自転車を乗りこなします。オランダの子どもたちは、歩けるようになるとすぐに自転車の練習を始める、といわれるほどですが、このように自転車の存在が身近にあると、かえってなじみすぎていて安全運転を怠るのが欠点だとか。しかし、この自転車テストでは、平均的な合格率が毎年ほぼ85%ということですから、上々といったところではないでしょうか。


ちょっと難しい障害物などにも挑戦!(画像提供:Fietsen)

ちょっと難しい障害物などにも挑戦!(画像提供:Fietsen)

 「人馬一体」ならぬ「人車一体」?のオランダ人ですが、日本の小学校でも、このような自転車試験を徐々に実施するようにすれば、さらに交通安全度も上昇するでしょうし、大人になってからももっと快適に乗りこなせるのではないでしょうか。


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