オランダでは、アルバイトのことを「バイバーンｂｉｊｂａａｎ」と呼びます。ｂａａｎというのが仕事、ｂｉｊには「付け足し」といった意味がありますので、これはまさしくメインではない仕事、ということになります。

　中学生、高校生、そして大学生にとって、学費や生活費を補うためにアルバイトをするのは、ごく当たり前のことになっています。満１５歳（中学生）になれば、１日に２時間のみの制限はありますが、アルバイト要員として雇ってもらえます。

　気になる報酬ですが、さて、どのくらいもらえるのでしょうか？

　オランダには、年齢別の最低賃金制度があり、年齢が上がるにつれて時給も増加するのですが、２０２４年の最低賃金は２１歳以上が１４ユーロ（約２２７０円）、１８歳が７.９５ユーロ（約１２８０円）、１６歳が５.２９ユーロ（約８６０円）、そして最年少の１５歳が３.９８(約６５０円）となっています。

　アルバイトには、労働時間の制限もあります。未成年者（１８歳未満）の場合、学校のある日は最大２時間までで、加えて週末は８時間まで、と制限があります。成人は、週４０時間まで働くことが出来ます。

　では、一般的なアルバイトにはどのようなものがあるのでしょうか？

　例えば、飲食業（レストラン、カフェ）で働くウェイターやバーテンダー、キッチンスタッフなどは、チップがもらえることもあり、大学生に人気があります。また、スーパーマーケットやドラッグストアのチェーン店などの小売業では、商品補充、レジ打ち、接客などフレキシブルに働けるため、万人に人気があります。ちなみに、ドラッグストアの販売部に勤務する場合は、市販薬に関する知識を覚える必要が必ずありますので、成人のみのアルバイトになります。

　アルバイトを探すには、日本と同様に求人サイトから働き口を探し、履歴書を送るのが一般的です。また、大学生には構内の掲示板に求人広告が貼られるため、これをチェックして応募することもできます。

　アルバイトの種類が豊富で、最低賃金も比較的高いため、オランダ人の親たちは子供たちが中学生になると、アルバイトをするように勧めます。しかし、これが実は逆効果を生む場合も…。勉強をしても報酬は得られないが、アルバイトをすればお金がもらえる！ということで、勉強に身が入らない中学生も若干いるそうです。何事もバランスよく、が重要だとは思いますが、果たしてどうでしょうか…。

レポーター「フリードリヒス　カオル」の最近の記事

• ベジタリアン用のグミ菓子はいかが？
• ポルトガル　現地限定の逸品・黒いケーキ
• モロッコの結婚式

「オランダ」の他の記事

• ベジタリアン用のグミ菓子はいかが？
• ポルトガル　現地限定の逸品・黒いケーキ
• モロッコの結婚式