オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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オランダでは、お茶のことをThee(テェ)といいます。どことなく英語のTea(ティ)に似ていますね。10年ほど前までこのテェは、ごく普通の「紅茶」を指す言葉でした。最近では、ミントや果物などの甘いフレーバーを加えた、バラエティに富む紅茶がたくさん出回っていますが、オランダ人にとってのテェは、ほぼ同じ味がして、煮だしすぎると苦くなる、かなり味気ない飲み物だったのです。


緑茶の色彩を愛でながら飲むという通も。(画像提供:Pikwik)

緑茶の色彩を愛でながら飲むという通も。(画像提供:Pikwik)

しかし、数年ほど前から、Groen Tea(緑茶)がじわじわと人気を呼ぶようになってきます。ティ・バッグに入った緑茶に、レモンや桃の香りを加えた商品が発売されるやいなや、人びとの関心は、それまでの紅茶から緑茶へと移行しました。この緑茶は、あれよという間にたちまちヒットを記録。オランダ人の多くは、甘いようなほろ苦さに驚くとともに、紅茶では味わえない独特な芳香に魅了されます。香りや味が新鮮なだけではなく、緑茶の成分が健康維持に役立つといった情報が巷に流れ、人びとの関心も高まりました。


商品も多様化しました。おいしい緑茶を外出先でも手軽に楽しみたい!という向きには、ペットボトルや手頃なサイズの紙パッケージが便利です。緑茶の各製品は、200mlサイズから1.5リットルのファミリーサイズまで各種が、スーパーの棚に揃うようになりました。


健康にも良いと謳われ、人気が急上昇。

健康にも良いと謳われ、人気が急上昇。

この、緑茶人気を後押しするような形で登場したのが、抹茶を加えた緑茶です。Matcha(抹茶)の繊細な味と香りもまた、オランダ人たちにとっては新鮮だったようで、茶の湯などもこぞってテレビ番組で取り上げられたことから、神秘的に感じられたとみえます。以来、抹茶の成分が何パーセント入っているか?といった細かい部分にまでこだわりを持つ、抹茶の愛好家を生むほどの人気ぶりです。


紅茶も緑茶も、テェをホットでたしなむとき、オランダ人たちはクッキーやケーキ、チョコレートなど、スイーツを好んで食べます。アイスでテェを飲む場合は、ハムやチーズをはさんだオープンサンドや、ステーキなどと一緒に愛飲することが多いようです。緑茶の人気たるや、今や紅茶以上に緑茶を愛飲する人が多いほど。今後、どのようなフレーバーが登場するのか、どんなトレンドが生まれるのか、お茶に関するトピックには、興味が尽きないといったところです。


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