オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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シェフ並の腕前の男性もいる。

シェフ並の腕前の男性もいる。

 「オランダ人男性と結婚した人は、当たりくじを引いたに等しい」・・・一般ヨーロッパ人たちの間で、こんなセリフが交わされることがあります。パートナーがオランダ人男性とわかるや否や、「じゃあ、楽でしょう?羨ましい!」と、羨望のまなざしを向けられることも実際にあるようです。一緒にいて楽かどうかは別として、当たっているふしもありそうです。

 というのは、世代に関係なくオランダ人男性のほとんどは、家事が得意なのです。特に、料理上手が多いのが特徴で、豪華な夕食でもレシピなしで、ささっと完成させてしまう人もザラです。これは、なぜなのでしょうか。単に器用なのでしょうか?それとも、好きこそものの…なのでしょうか?


 その理由ですが、彼らは成人年齢(18歳)になったら独立するから、といわれています。学生だろうが、ニートだろうが、サラリーマンだろうが、この年齢になったら1人暮らしをするのが当たり前なのです。そのためにオランダ人男子たちは、小学生時代から家事一般を“予行演習“として、身につけながら成長します。

 親にとやかく言われなくても、家事を自然にこなすようになるのは、自分たちの父親が、家事をする姿を常日頃、見ているからかもしれません。


わきあいあいとした雰囲気の中で調理中。

わきあいあいとした雰囲気の中で調理中。

 最近、話題になっているのは、料理上手なはずのシングル男性たちが、クッキング・クラブに通い出しているということ。退社後や休日を利用して本格的な料理人に変身する男子が、急増中です。代表的なのは、EetClub(翻訳すれば、その名のとおり、“食べるクラブ”)なるクラブです。

 ここに入会したら、会員同士でメニューを考案して、複雑なレシピを共同で完成させる、いわば趣味クラブの一種なのですが、首尾よく料理が出来上がった暁には、その場に“味見役”が登場するのが特徴となっています。


 この味見役たちは、同じクラブ会員のうら若き(のみではないが)シングルの女性(男性)会員らで構成されているのです。となれば、もうおわかりでしょう。ずばり、シングル同士の婚活を応援するための、料理クラブなのです。
 
 しかし、マッチング目的、と特別に銘打っていないところがミソで、このクラブの主旨はあくまでも、「気の合う友人を見つけよう!」。入会したからには、絶対にパートナーを見つけなければ、という焦燥感に駆られてストレスを感じることがないよう、まず男性陣はキッチンで料理作りに励み、女性陣は、最初はあくまでも味見役をつとめるようにと、ルールが決められています。


料理が完成したらワインで乾杯する男性も。

料理が完成したらワインで乾杯する男性も。

 和気あいあいとした雰囲気の中でこそ、人生の伴侶が見つけられる、と、笑う男子らの包丁さばきは実に見事で、心から料理を楽しんでいる様子がこちらにも伝わってきそうです。4~5歳でにキッチンに入り浸り、父親の真似をしているうちに、料理がお手のものになると豪語するオランダ人男性たち。丹精こめて調理した一品を、心から堪能してくれる女性たちの中から、将来の伴侶を見つけることができるのでしょうか。

 料理クラブの伝言版には、「今月、結婚式を挙げたカップル」というスペースがあり、見事結婚までこぎつけたカップルの写真が常時飾られていますが、男子厨房へ入るべし、とは、まさにこのこと、なのかもしれません。


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