メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 真夜中に友人に起こされました。「灯りつけないで出ておいで」
 周辺は街頭など一切なく漆黒に包まれた浜辺です。テントの外に出ると友人と近所の子供数人が集まっていて、産卵のために上陸した亀を見ています。メキシコの太平洋岸は広く海亀の産卵地となっていて、浜に上がった亀は安全に産卵できる場所を探していました。産卵は小一時間続き、私たちは母亀を刺激しないように離れて見守っていました。
 朝になると、昨夜の彼女より2ヶ月ほど前に産卵された卵が孵化し、子亀が一生懸命海を目指していました。海鳥たちに狙われるので保護のため、村の人たちは子亀をバケツに入れ、涼しい日陰において夕暮れを待って放流します。


無事に海まで行けるよう、少しだけお手伝い

無事に海まで行けるよう、少しだけお手伝い

 日中は2kmほど南下した地元民人気のビーチに出て私たちも海を楽しみます。ちょうど漁から戻ってきた漁師さんたちから直接、一匹2kgほどのタイを1200円で買うことができました。腹開きにして流木で焼いたものをお昼に。

 集落の中心には小さな、でもなんでも揃う雑貨屋さんがあり不足はありません。昔からあるようなカフェも、浜で拾った貝殻をつなげたカーテンを軒先に吊るし、センス良く飾っています。街道から浜辺までは程よいジャングルで、バナナやヤシ、パパイヤなどが野放しでたわわに成っています。大きなタランチュラも外敵がいないのか、悠々と歩いています。聞こえてくるのは風にそよぐ木々と私たちのビーチサンダルの音だけ。


運が良ければとれたてのお魚をゲットできるかも

運が良ければとれたてのお魚をゲットできるかも

 携帯電話もつながらない、もちろんWiFiもない、冷房もテレビもラジオもない。文明と呼べるものは自分たちの乗ってきた車とほんの少しある民家のあかりのみ。

 そこで過ごす数日で私たちがしたことは、友人との尽きないおしゃべり、最小限の設備で料理し、ハンモックに揺られて波の音に包まれて数時間ウトウト、これだけで数時間楽しめる原始的なボードゲーム。
 去年行ったオールインクルーシブのキラキラホテル滞在もいいのですが、これぞ、メキシコのもう一つのビーチでの過ごし方だと思います。(日本人のみで行くのはお勧めしません。行かれる方はぜひメキシコ人かメキシコに長く住んでいる人と行ってください。)


貝殻をつなげたものでカーテン

貝殻をつなげたものでカーテン



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