メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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 トウモロコシの原産国であるメキシコでは、沿岸部と山岳地帯、ユカタン半島のジャングルを除く広い範囲で栽培されています。日本の5倍の面積を持つメキシコですので、その栽培量たるや膨大です。

 日本のコメと似たような立ち位置にあるトウモロコシは、トルティージャと呼ばれる主食を始め、形や製法を変えて多くの種類の食事となり、またトルティージャチップスのようなおつまみ、お菓子、パン、粉を煮て甘くした飲み物など、1日の生活で必ず口にするほどバラエティ豊かに使われています。


微動だにしません

微動だにしません

 ちょうど今、雨季が終わり大地が渇き始めた頃、メキシコではトウモロコシの収穫が最盛期を迎えます。ですが、政府とのトウモロコシ買取価格交渉を巡って、農業従事者たちが怒りの声を挙げています。
 
 中央高原地帯の主要都市を結ぶ高速道路の、約500キロにも及ぶ区間の各料金所と出入り口に、農業従事者たちが大型トラクター十数台を並べ、病人や妊婦さん、お年寄りや緊急車両以外の一切の通行を阻止しているのです。

 10月半ばから断続的に行われており、その封鎖時間も昼間限定だったり夕方から朝までだったりとさまざま。通常1時間半の道のりが10時間もかかってしまったため、私も2週間ほど前に出張を途中で取り止めて引き返してきました。


長距離バスで移動中の家族も、12時間缶詰です

長距離バスで移動中の家族も、12時間缶詰です

 度重なる政府との交渉も、農業従事者側からは「おためごかし、その場しのぎの口約束はいらぬ。正式回答を要求する」と、回を重ねるごとに道路封鎖の規模は大きくなっています。ついには迂回路として市民や各種業者が使っているバイパスさえも封鎖される始末。目的地まであと2時間の地点で硬直状態となり、その後12時間も動いていない長距離旅客バスもあります。

 このままでは一般市民からの怒りを買う一方なので、早急な解決を求めているところです。


国の背骨のように走る高速道路が500キロの封鎖

国の背骨のように走る高速道路が500キロの封鎖



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