メキシコ

メキシコ:グアダラハラ

龍崎 節子(りゅうざき せつこ)

職業…民芸品輸出、撮影コーディネート、通訳翻訳
居住都市…グアダラハラ(メキシコ・ハリスコ州)

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地方色豊かな香草

2020.12.14 up

 私達がいま暮らしているグアダラハラと、夫の出身でもあるメキシコシティ 。日本で言えば、東京と大阪ほどの文化の違いがあるようです。言葉や話し方、音楽の好みから服装まで、何度かメキシコシティ に通ううちにその違いが見えてきました。


賑わう駅前タコススタンド

賑わう駅前タコススタンド

 メキシコシティ の地下鉄出口に小さな食堂がいくつも林立しています。
そこにある一軒のタコススタンド。

 どんな料理でも、焼き立てのトルティージャに乗せればタコスに。このお店では毎日十種類程度の炒め物や煮込み料理を用意しており、また、目の前の鉄板でもどんどん各種お肉がタコス用に焼かれています。客はそれぞれ、自分の注文の番になるとタコスにしてほしい具材を言い、即座にお皿に乗せられたタコスを受け取ります。

 豚の血を腸に詰めて固めたものを玉ねぎなどと炒めたもの、チーズをハムで巻いて卵の白身をつけて揚げたもの、内臓をトマトと唐辛子で煮込んだもの。それらがほんのり塩味のメキシカンライスと共に出てきます。最後に、個人の好き好きですが大抵の人はここで、カウンターにバサっと生けてある緑の葉っぱをちぎってタコスの上に乗せて食べています。


これがパパロケリテの葉っぱ

これがパパロケリテの葉っぱ

 グアダラハラでは見たことがない光景です。何の葉っぱ?

 パパロケリテという緑色も鮮やかな植物。シラントロ(パクチー)に似た、でももっと香りの強い葉っぱです。これを加えると、料理が一段と風味豊かになるとか。日本で言うところのミツバのようなポジションかもしれません。

 グアダラハラの人に聞いてみても、知っている人はほんの数人。タコス屋さんでも、八百屋さんでもみたことはないですし、その名前すら知られていません。

 地域によってこれだけ食文化が違うのも、日本の5倍の国土のメキシコならではです。


こんなふうに「ご自由に」スタイル

こんなふうに「ご自由に」スタイル


ぺろっと乗せて

ぺろっと乗せて


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