オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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 11月2日、オランダではコロナ感染者数増加のため、自粛要請が政府から発布されました。これに基づき、5日からまたまたマスクが放せない状態になりました。そもそもマスク着用は義務でなくても当たり前なのでは?と考える日本社会と比較すると、オランダと日本には残念ながら雲泥の差があります。


コロナ接種済み証明RQコード。飲食店ではこれを表示する義務がある。

コロナ接種済み証明RQコード。飲食店ではこれを表示する義務がある。

 オランダ人たちは、「コロナ感染予防に徹底しなさいよ!自分のためでもあるし、他の人を感染させないためでもあるんだよ!」と政府の「お役人」が発言すると、すぐに反発するのです。感染予防はするに越したことはないと、彼らももちろんわかってはいるのですが、「マスクをしなさい」「人とすれ違うときなどは、最低でも1・5メートルの距離を取る」などと「指導」され「強制」されると、「自由を奪われた!」と考えるのです。


 マスクをするもしないも、自分たちの勝手なのに、それを政府のお役人から強制されるとは!オランダ政府は独裁政治を行うのか、というとんちんかんな考えを以て騒ぐ人たちがデモ行進をするほどです。確かに、マスクを1日中して歩き回るのは、マスク着用に慣れていない彼らにとっては面倒なことかもしれません。しかし、感染したらどうするのか。他の人にうつしたらどうなるのか。そこまで深く考えずにまず、反発してしまうのです。


昨年12月に発表された、ロックダウン中のクリスマスの過ごし方イラスト。

昨年12月に発表された、ロックダウン中のクリスマスの過ごし方イラスト。

 それでは、どんな人たちがマスク着用に反発するのでしょうか?年齢的にみると、50~60代くらいまでの世代に多いように見受けられます。また、10代から20代の人たちの中には、マスク着用はおろか、ワクチン接種ですら何から何まで「コロナは陰謀であり病気ではない!」とか、「マスクなんてつけない!」と主張する人たちもいるほどです。


 現在、オランダの感染者数は1日の平均で、約7000人を超えようとしています。全国民の約85%がすでにワクチン接種済みの中での感染増大ですが、先週行われた「コロナ緊急会議」で首相および厚生省が発表したところによると、感染者の中で重症化しているのは「無接種の人たち」だということです。このコロナ感染者数増大は、オランダのみならず、ベルギーやドイツ、イギリスでも深刻さを増しています。

 いつになったら終焉が来るのか、と嘆く人たちも多いヨーロッパではありますが、私からすれば「ちゃんとマスクして、帰宅したら手を洗うこと!」このふたつを徹底すれば、もう少し感染も抑えられそうなのに…と思う今日この頃です。


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