スイス

スイス:フリブール

小島 瑞生(こじま みずき)

職業…公務員
居住都市…フリブール(スイス)

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レラッハ駅近くに設置されていた、簡易テスト用テント

レラッハ駅近くに設置されていた、簡易テスト用テント

 2020年からのコロナ禍により、人々の自由な移動が制限されるようになって久しいですが、スイスの隣国ドイツへ行くのすら、長い間容易ではありませんでした。

 特に昨年の秋から、欧州内での新型コロナ新規感染者の激増をきっかけに、ドイツはスイスを『感染リスクの高い国』として危険リストに加えました。そのため、ドイツに入国する場合は10日間の隔離(陰性証明があれば5日間)が義務づけられていました。

 その後ドイツは、クリスマス直前の12月半ばから再び厳しいロックダウンを始めることとなり、今年に入ってからも、人々の行動制限および不要不急の店やレストラン&カフェ、ホテル等の営業停止が何カ月か続きました。


現在は不要不急の店舗へも、簡易テストなしで入れるように

現在は不要不急の店舗へも、簡易テストなしで入れるように

 同時に、今年始めからは欧州全域でワクチン接種が本格的となり、最近は季節的に暖かくなってきたことも後押ししているのか、新規感染者数がドイツでもスイスでも減少し始めています。

 今スイスはドイツにとって『感染リスクの高い国リスト』に入ったままなのですが(2021年6月11日現在/Robert Koch-Institutによる)、5月13日からは隔離や陰性証明なしで、24時間以内の滞在であれば、スイスからドイツへの容易な入国が可能となりました。

 そういうわけでさっそく6月上旬のある日、我が家から車で1時間半ほどのところにある、レラッハ(Lörrach)という町へ。レラッハはスイスとの国境に近く、ドイツ南西部のバーデン=ヴュルテンベルク州に位置するこじんまりとした町です。

 8カ月ぶりに車でドイツ入国。スイスからドイツへ入国する国境を超える時、税関には誰もおらず、そのまま素通りしてドイツ入り。入国時、税関の人に「24時間以上いるのか」などの質問をされることを想像していたので、拍子抜けしました。


レストランやカフェで休憩はできますが、陰性証明等が必要

レストランやカフェで休憩はできますが、陰性証明等が必要

 ドイツにおける段階的なロックダウン緩和は、地域差が多少あるそうですが、今回訪れたレラッハでもつい最近までは、不要不急の店で買い物をしたい時はあらかじめ予約して店へ行く(“クリック&ミート”)必要があったり、レストランやカフェの屋外席で食事休憩する時も、町のいたるところに仮設置されていたコロナの簡易テスト場で、陰性証明をしてから入店、といったシステムだったそう。

 幸い我々がレラッハへ行った時は、すでにこういった陰性証明用テストの義務がなくなっていたので、簡易テストなしで自由に店を出入りすることができました。


陰性証明やワクチン接種完了した人は、レストランに入る前証明の紙などを見せれば、店内で食事ができるよう

陰性証明やワクチン接種完了した人は、レストランに入る前証明の紙などを見せれば、店内で食事ができるよう

 例外はレストランなどで食事をする場合で、こちらは今も陰性証明が必要だとか。そのため、レラッハ中央駅前に簡易テストができるテントが出ていました。

 要予約とはいえ無料ですし、結果もすぐに出るのでお手軽ですが、それでも簡易テストを受けるのは面倒だと思う人が多いのか、レストランやカフェ内で食事や休憩をしている人はあまりおらず、みんな近くにあるベンチなどに腰かけて、飲食をしていました。

 不自由な生活はまだ続きますが、1年前や数カ月前までの生活を思えば、コロナ前の生活に少しずつ近づいている気がします。今後このまま新たな変異種が出ない保障はありませんが、ワクチン接種なども併せて、再び安心できる日が早く来れば良いなと思います。



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