昔は、欧州都市間の往来は乗り合いバスでしたが、自家用車依存度が高くなり、飛行機も列車も本数が増え、次第に衰退した長距離バスでした。

　しかし、ここ数年の間に欧州では国境を乗り越え、長距離旅行にバスを利用する人が増え、そのルートは欧州全体を網羅する勢いで拡大し続けています。

　日本でも、バスの利用者数の減少が著しいのが問題になっていますが、欧州では、近年どうしてバスに注目されるようになったのでしょうか？

　一番興味を示しているのは、若者ですが、

　格安航空券は、欧州内であればバスと同様の値段で購入可能ですから、値段の問題だけではなさそうです。

　交通状況の影響を受けやすいバスは、定時に出発到着しない点において、信頼性を失いつつありましたが、高速道路の発達と乗降時の整備により、ほとんど問題がない程度まで安定した定時性を持ちました。

　バスのチケットは、便利で安全なオンライン販売です。デジタル化を加速したのが、スマートホン一つで何でも処理する若者にマッチしたこともあるでしょう。

　でも、何よりも若者が気に入ったのは、

　『CO2 が節約され環境に一番優しい輸送ネットワークだから！』だそうです。

　この予想外の返事には感心いたしました！

　欧州の若者は、自分たちの未来を自分たちが護らなくてはならないと知っているのですね。

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