ブラジル

ブラジル:サンパウロ

日下野 良武(くさかの よしたけ)

◎職業;ジャーナリスト、ブラジル文化研究家
◎居住都市;サンパウロ市(ブラジル国)

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 昨年末に小渕優子衆議員、続けて年明け早々には林芳正外務大臣がブラジルを訪問した。日系人主催の歓迎会はそれぞれサンパウロ市で開かれた。日本の有力政治家が2週にわたって訪問するのは異例で、近年にない画期的なニュースになった。


 日本政府の特派大使として1月1日に行われた新大統領の就任式典に出席した小渕衆議の日系社会主催夕食会は、12月29日サンパウロ市のブラジル日本文化福祉協会(文協)内の貴賓室で開かれ、日系団体有力者と親しく懇談した。

 開会後、石川レナト文協会長が代表して歓迎のあいさつ。「大統領就任式に特派大使としておいでになったのは大変光栄なこと。日伯友好関係のさらなる強化のため今後もご尽力をお願いしたい」と歓迎の言葉を述べた。

 これに対し、小渕衆議は「日系社会の若い世代の人たちが日本の良さや誇りを持って活躍しているのを心強く感じます。この国に思いを寄せていた父(小渕恵三元首相)に続いて親子2代で日伯関係をつなぎ、今後も両国友好と日系社会の発展のために頑張っていきたい」とあいさつ。同日の歓迎会前には開拓先没者慰霊碑に献花した。


 一方、林大臣の昼食会は明けて1月8日同協会で開かれ、両国国歌斉唱の後、同大臣は「学生時代と社会人になってからブラジルを訪れたことがある。今回は両国関係をさらに強力にするために来た。『日系社会連携推進室』を設置し、日本政府は日系社会へ一層力を入れる。約200万の日系人が住むブラジルと日本は最大級の友好国。日本移民の努力を忘れてはならない。今後も緊密に連携をとりたい」と力強く語った。

 両氏歓迎会の合間に“サッカーの王様”ペレ氏が12月29日死去し、マスコミは連日連夜3日間大々的に報道。ブラジル国民の大半が彼の栄光を称え、忘れられない年末年始になった。




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