モノを贈るのはタブー!?オランダのおみやげ事情
2024.06.05 up
訪問するときに「手ぶら」で行っても、一般的に無礼にはあたらない、と言われるオランダ。逆に意味もなく贈り物をすると受け取り拒否をされることもあり、戸惑うこともあるようです。日本と違うオランダの贈りもの事情とはどんなものなのでしょうか?
初めて家を訪問する場合は、花束を持参するとよい
世界各国、さまざまな文化・習慣がありますが、もちろんオランダとて然り。日本人にとっては少々理解し難い習慣ももちろんあり、その最たるものが「贈り物をしない」習慣かもしれません。
例えば、あなたの出張先や駐在先が、オランダに決まったとしましょう。初めての訪問先や滞在地で、出会うであろう人たちのために、あいさつがてら何か気の利いた、日本のおみやげを持参しなくてはと当たり前のように考える方も多いのではないでしょうか?しかしオランダなら、どこを訪問するにも「手ぶら」で行っても基本的には大丈夫だといわれています。
しかし、本当に手ぶらでも大丈夫なの?と、疑問を持つ方もいらっしゃるかもしれません。いささか乱暴な表現をしましたが、お近づきのしるしに、おみやげやプレゼントを手渡したとたんに、オランダだと眉をひそめられてしまうこともあるのです。たとえば顔合わせの際に、ちょっとした心づけをと思い贈りものを差し出したとたん、「何で今、プレゼントをもらなきゃならないの?」「もしかして、おみやげで私のことを買収しようと思っているのかも?」果ては「私のことが好きなのかしら?」などと飛躍し、突拍子もないことを考える人もいたりするので、注意が必要なのです。
これはオフィスでも同様で、バカンス(夏休暇)後などに同僚のためと思ってわざわざ購入したおみやげを配り歩いたりすれば、「なぜ??」と不思議そうな顔をされることもあありそうです。つまり特別な理由もないのに、何かをあげたりもらったりするのは控えたほうがいいということなのでしょう。しかし逆に考えれば、おみやげを持参する必要はないので、赴任先がオランダに決定した場合は、肩の荷を少し下ろしても大丈夫、ということにもなりそうです。
ちなみに、各個人の家を初めて訪問するときなどには、花束を持参する程度でOKだそうです。ちなみに彼らが唯一、贈りものをもらってもよし、としているのは誕生日やクリスマスなどのお祝い日です。つまり、贈りものを贈る理由がある場合に限っては、このときとばかりに出血大サービスで、プレゼント合戦が職場で各家庭でも繰り広げられるというわけです。
日本人にとってはこのときこそ、贈りもの文化の本領?が大いに発揮できるでしょうから、相手が喜びそうなものを選んで贈ることに長けている日本人ならではの、きらりと光るセンスで厳選した贈りものを、タイミングよく差し出すとよいでしょう。相手は大げさと思えるほど、心から喜んで受け取ってくれると思います。
それでは、どのような贈り物に人気があるのでしょうか?たとえば、使えるタイプの「食品サンプル」、つまり寿司のサンプルが付いたキーホルダーやマグネットなどは老若男女、年齢問わず特に大ウケするでしょう。年齢を問わず女性には、カネボウや資生堂など日本の化粧品がおすすめ。
日本のこうしたブランド化粧品は高品質で高価なゆえ、日本でならごく当たり前に購入できるものであっても、オランダでは未発売であることがほとんどなので、マニキュアやアイシャドーのセットなどをプレゼントすると「日本製の最高級コスメをもらえるということは、私がそれにふさわしく美しい人物だと思われた証拠だわ!」と大喜びされるに違いありません。
オランダの思い出を詰め合わせた贈り物箱
それでは最後に、日本への帰国の際、オランダで購入するとよいおみやげを紹介しましょう。首を長くして帰国を待つ日本の家族や友人、そして同僚たちから何かリクエストがあれば別ですが、かさばらず持ち帰りに便利で、さらにおいしいものをという向きには、オランダならではのスイーツ類がおススメです。
たとえば日本人の口にもよく合うストロープ・ワッフルと呼ばれる焼き菓子などがうってつけで、アムステルダムのスキポール空港でならおみやげ用に美しく包装されたものをまとめて購入できるので便利です。一方、オランダ人たちが推薦するであろうオランダみやげ、たとえば陶器や木靴、風車の模型やチューリップの球根などは、日本人にあまりインパクトを与えないかもしれないので、訪れた街で見かけたかわいらしい小物などを自分でチョイスするのもいいかもしれません。日本もオランダも、贈るほうも贈られるほうも、量より質で、お互いうれしくなるようなおみやげを選びたいものですね。
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タグ:プレゼント、贈り物、
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