オランダ

オランダ:アムステルダム

フリードリヒス カオル

職業…フリーライター

居住都市…アムステルダム市(オランダ)

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番組のタイトルはずばり「メモリーズ」(思い出)。

番組のタイトルはずばり「メモリーズ」(思い出)。

 どの国にも、高視聴率を誇る長寿番組がありますが、オランダ国営第一放送で放映されていた『メモリーズ』こそ、視聴者数が最も多かったお化け番組と呼ぶにふさわしいかもしれません。番組のコンセプトは非常に単純明解。月日を経ても未だ元カノや元カレのことが忘れられない善男善女が、公開捜査に参加して全国行脚に出かける姿をカメラが逐次追う、というドキュメンタリー番組です。


 時には、レポーターが依頼者と共に、元カノや元カレを探して世界中を股にかけて飛び回ることもあり、ストーリー性も相まって見応えもバッチリです。中には南米アマゾンの奥深くジャングルに進入し、過去にインディオだった元カレと見事、20年ぶりの再会を果たした女性もおり、感涙にむせぶ様子などはお茶の間をわかせました。


古い写真を見て思いにふけることも・・・。

古い写真を見て思いにふけることも・・・。

 番組参加者の最高齢者は何と95歳という女性もいました。第一次世界大戦中に知り合った従軍看護師をやっと探し当てた女性に対し、「あの時から全く変わっていないね!」とささやく老紳士のダンディぶりなど、絵になるシーンが多いのも、高視聴率の理由でしょう。


遂に会えた元の恋人たち。

遂に会えた元の恋人たち。

 ちなみに元カレや元カノを探してほしい!と依頼する人たちの約半分は既婚者ですが、彼らの配偶者たちは、自分のパートナーが元何某へ執着することをどう思っているのでしょうか?少々、心配にはなりますが、実際は、かなり寛容なようです。


 年齢を重ねる中、懐古の念に浸るのも大切だと割り切っっている人や、各個人に歴史があるのは当然なのだから、その大切な過去を消し去るわけにはいかない、と認めている人が多い事に驚きました。かなり飄々(ひょうひょう)とした彼らの人生悲喜こもごもですが、現在、実はこの番組の制作は、一時中断されています。理由は公表していませんが、やはり既婚者の家族(特に子供たち)からクレームが増えているらしく、やはり思うところがある人も存在するのだな、と感じさせられました。


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