「ぱふっ、ぱふっ!」「こんこん…」 下町の屋台
2011.05.13 up
果物を売りの移動式屋台。ガラスケースのなかには氷も入っており、果物もしっかり冷えていた
「ぱふっ、ぱふっ!」「こんこんこんこんこん…」
下町を歩いていると、なにやら様々な音が聞こえてきます。ゴムをにぎって鳴らす小型のラッパや、スプーンを叩く甲高い連続音。これらは下町を移動して回る食べ物屋台が鳴らす客寄せの音です。食べ物ごとに決まった音があり、家の中にいると「お、果物屋台が来たな」なんて感じになります。
この移動式屋台は下町の風物詩。インドネシア風のピリ辛チャーハン「ナシ・ゴレン」や肉団子入り中華ソバからアイスやお菓子まで売っているものはさまざまで、大人から子どもまで多くの庶民が利用しています。店舗を持たないので、食べ物や商品の価格も安いのも庶民に愛されている理由のようです。
中には、洋服の修繕を行うミシン屋台、髪留めやイヤリングなどを売るアクセサリー屋台、合鍵やはんこを作る屋台もあります。屋台ではありませんが、自転車に乗った金魚売りやコーヒー売りの姿も見かけます。
果物売りのアデさん(40)に話を聞くと、朝10時から夕方6時ごろまで歩き続けるとのこと。「日差しが強いから、日傘をつけて歩いているんだ」と工夫も。パパイヤやマンゴー、メロン、スイカ、ドラゴンフルーツ、スターフルーツ、パイン…。売っている果物は十数種類。細切れにしてもらって全種類を1人分注文しても100円ちょっとで、南国のフルーツを気軽に堪能できる。
ジュース売りの屋台。果物の果汁や実などを使い、子どもたちに人気だ
肉団子入り中華ソバを売る屋台。人気の屋台には、昼食時に屋台を囲むように多くの客が集まる。
ミシンを備え付けた三輪車。以前にジーンズのすそを直してもらったときは、4500ルピア(約45円)だった。ミシンは足踏み
手押しのリアカーで、屋台相手にガスボンベを売る男性の姿も
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