遅刻してでもサッカー観戦 政治利用も
2011.07.31 up
インドネシア代表が勝利したニュースを一面トップで報じるインドネシア各紙
「深夜のサッカー中継で夜更かししたため、朝の会議に全員遅刻した」なんて笑い話が、インドネシアでは現実にあります。FIFAランキングは137位と、自国チームのW杯出場はまだ遠い先の話のように思いますが、国内のサッカー熱はここ数年高まっており、サッカー協会会長のポストの座を政治家らが争って騒動になるほどです。
28日夜に行われたW杯アジア1次予選の第2戦トルクメニスタン戦には、全国から7万人を超えるサポーターが駆けつけました。同日の夜明け前、首都ジャカルタにあるブンカルノ競技場のチケットブースには、200メートルに及ぶ長蛇の列ができ、試合中はそこかしこで発炎筒がたかれました。
オフィスやショッピングモール、レストラン、バー、下町、工場のほか、駐輪場や駐車場に小さなテレビを持ち出して大人数で観戦する姿も見られ、インドネシア中が選手の一挙一動に注目した夜でした。会社で来客者の取材中だった私は、同僚のインドネシア人があげた歓声で声をかき消される度、相手に質問をしなおす始末。
試合は4―3でインドネシア代表の勝利。29日の新聞は(もちろん)1面トップで報じておりました。2番手のニュースは、国営ガルーダ航空のパイロット協会によるストライキの話でした。先日、サッカー女子日本代表「なでしこ」ジャパンが世界一に輝いたニュースが、日本の大手新聞でもスポーツ報道としては久々にトップニュースで報じられましたが、インドネシアではよくあることで、国民の注目度の高さがうかがえます。
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タグ:サッカー
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