幻の「11都市スケートマラソン」開催なるか?
2012.02.09 up
スケートマラソン出走への秒読み
この数日、熱にうかされたように、オランダ中が見守っているニュースがあります。
「エルフステーデントフト(Elfstedentocht)の開催は実現するか!?」
日本なら、真央ちゃんとキムヨナの対決か、なでしこジャパンかといったフィーバーぶりです。
エッジの手入れはレースの命運をにぎっています
国民病といっていいスケート熱
「11都市スケートマラソン」と訳されるエルフステーデントフトとは、最北フリースランド州にある11の町
を1万5千人以上の参加者がいっきに滑り抜ける競技です。
(google map http://maps.google.com/maps/ms?msid=217008340861072195536.0004b85c1c628724f8135&msa=0)
コースは天然の水路や川で、総距離は200キロ、氷点下の中をランナーたちは、駆け抜けていきます。沿道には観衆200万人、世界各国から数千人のメディアもやってくるため、 氷の厚さ は最低でも15センチが求められます。
ところが気候変動で冬がそれほど寒くならず、1997年に開催されたのを最後に、1度も開催されてない「幻の大会」なのです。
出走者にはプロも市民スケーターも、オリンピックチャンピオンも混じっています。ウィリアム・アレクサンダー皇太子(Willem-Alexander)が偽名を使って、お忍びで参加したこともあります。
ところが、あまりにも希望者が多いため、誰もが参加できるわけではなく、ライセンスがいります。知人にお願いして、カードを入手しました。(写真ご参照)めったに拝むことができない貴重なものです(笑)
今年は奇数の登録ナンバーのみが出走できます。彼は御年50歳を超えていながら、サッカーのレフリーやコーチの資格ももちあわせる本格的なアスリートで、普段から鍛えています。厳しい天候の中、200キロを完走するには、柔な体力では不可能です。先週末あたりから、毎日仕事の合間をぬって3-4時間の氷上トレーニングを積んでいます。
Elfstedentocht への 登録カード。これをみせてゼッケンをもらいます
さて、どうしても開催を実現したい関係者たちは、代替ルートも検討にいれながら、氷の様子を見守っています。
日曜には氷が溶け始めそうな気配なので、陸軍にも応援を求め、死に物狂いで氷上の雪をかきだし、コース整備に励んでいます。
今夜(オランダ時間2月8日水曜の夜)決断がくだされます。
未来のオリンピック選手かも
追加
午後8時記者会見がはじまりました。
残念ながら、開催は見送りです。
2月、再度の冷え込みに期待をしましょう。
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