フェイスブックが引き起こした暴動
2012.10.08 up
事件の翌日、近所で大音響、標識が破壊されてました。便乗愉快犯?
先週末、オランダ北部の小さな村で、フェイスブックが発端で世界をかけめぐる騒ぎが起きました。日本でも報じられていたことと思います。
ことの発端は、 16歳の少女がフェイスブックで誕生パーティの招待状を うっかりミスで 「プライベート」ではなく「一般公開」にしたためです。何万もの若者が招待メッセージに「行くよ」と反応し、最終的には数千人の若者たちが村に押し寄せ ました。
アメリカで2012年3月に公開された映画にちなんでパーティは「プロジェクトX」と名づけられました。映画は、3人の高校生が仕組んだ誕生日が予想を超えた乱痴気騒ぎパーティになるというコメディ映画で、今回の騒ぎにそっくりな内容だそうです。
人気トークショー「Pauw en Witteman」市長と警察幹部をゲストに迎えて、フェイスブック騒ぎを語る(9月25日放送)
私の記憶では以前にドイツでも類似事件が起きています。
怖くなった少女は事前に避難しましたが、騒ぎを察知した警察は500人の機動隊をもって待ち受けました。アルコール(きっとドラッグもです)がはいり暴徒化した若者たちは交通標識、車、自転車、閉店後のスーパーマーケットを破壊して、火をつけ、機動隊と衝突し「ここは戦場?これが平和なオランダ?」と目を疑う光景です。
朝起きてTVをつけたパートナーは開口一番「まるで戦争」とオランダの若者の蛮行にショックを隠せないでいました。
オランダは世界でもネット普及率がかなり高く、スマホやSNSも生活の一部となっています。
特急電車の無料WIFIで、通勤’通学はネットし放題。2012.05.31 up
http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=2012525193915
ということで社会の動揺も大きく、週明けにはトーク番組やニュース番組でも特番が組まれていました。
騒ぎを大きくしたのはSNSのみならず既存のメディアも後押ししたからだと専門家は指摘します。事前に騒ぎを察知した放送局が、パーティが始まる前の村の様子を報道したため、火に油を注ぐことになったと分析しています。
公共放送局NOSは「自分たちは心配する住民の声を伝え、報道としての任務を果たしただけ」とコメントしています。なかにはインターネット上やワイドショーまがいのニュースで「パーティ秒読み」と煽るような告知したところもあったもようです。
ところで、これだけの被害をだしたSNSながらも、警察はSMSの存在を捜査にあたって「好都合ツール」と喜んでいます。You tubeなどの動画サイトや写真投稿サイトにどんどんアップされる様子を分析し、蛮行を働いた人物をしらみつぶしに検挙する予定だそうです。
ネットやSNSの利便性と怖さについては、ふだんからオランダでもよく話題にのぼっていて友人たちとも時折話をします。
私もネットに依存しているので一抹の不安はいつもぬぐえません。
大手スーパー、アルバートハインを破壊し、乱入する若者たちの映像
http://nos.nl/video/421688-stuktv-filmt-plundering-ah-in-haren.html
「Pauw en Witteman」市長と警察幹部をゲストに迎えて、フェイスブック騒ぎを語る(9月25日放送)動画は以下をクリック
http://goo.gl/S6Yqj
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