昔は海だった湖を遊覧船でいく チューリップ街道2
2012.03.25 up
メーデンブリックもエンクハウゼンも東インド会社ゆかりの町
ミニSLで、チューリップ満開のオランダ田園地帯をかけぬけたあとは、干拓事業として有名なアイセル湖の遊覧にでてみましょう。
「世界は神が創った、しかし、オランダはオランダ人が創った」という有名なフレーズをごぞんじでしょうか。
オランダの国土は4分の一が海面下にあるのですけれど、国家を、頭脳と技術と根性で守り抜いてきたというオランダ人の自負がこの言葉を産みました。
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SLの旅もそろそろ終わりに近づきました、詳しくは前回の投稿をごらんください
その歴史の一幕を代表するのがこのIJsselmeer(アイセル湖)なのです。
この湖は、古代にはフレヴォ湖という名前で呼ばれていました。でも、たび重なる大規模な高潮、洪水で北海から海水が流れ込み、ゾイデル海という湾になったのです。
乗船前の待ち時間にメーデンブリック観光もお忘れなく(写真は船のモチーフ)
いくども甚大な被害をだす洪水に手を打たなければならなかったのと、食糧増産のために農地を拡大する必要があったので、政府は湾を北海から遮断する決断をくだしました。大変な難事業でしたが、それを乗り越え、20世紀初頭、アフスラウトダイクといわれる世界最大の締めきり大堤防(Afsluitdijk)が完成したのです。
こうしてアイセル湖は、大堤防で北海から仕切られて、湾から湖に戻ったのです。
風力発電の風車がたくさん見渡せます
私がこのルートをたどったのは平日だったので、大きな船には10人ほどの乗客しかいなくて貸切状態でした。
のどかなチューリップの眺めからガラリとかわって、はるか遠くには風力発電用の風車がたくさん見えていました。
技術国家オランダの一面をお楽しみください。
下船するのはエンクハウゼンの町。次回は東インド会社で栄えた町をご案内します。
前回の記事
SL(蒸気機関車)でチュリーップ街道をいく その1
(ホールンからメーデンブリックまではSLで所要時間1時間15分)
http://www.ima-earth.com/contents/entry.php?id=201237204659
歴史のトライアングルルート:http://www.museumstoomtram.nl/stoomtram/driehoek/
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