ライム病が多発、くれぐれもご注意を
2012.04.10 up
応急キット、緑のピンセットは、除去用
ライム病というのをご存知でしょうか。
ヨーロッパと気候の似た北海道の人なら心得ているかもしれません。私は関西出身で、こちらに来るまで聞いたことありませんでしたが、オランダではよく知られた病気です。
マダニ(オランダ語ではティーク;teek)に咬まれて発症する病気で、神経を冒されるため、かなり重篤な症状があらわれます。激しい痛みが特徴で、角膜炎、関節炎、多発性神経炎、不整脈、髄膜炎、脳炎などの症状が現れるようです。咬まれても気づかないことが多いのですが、皮膚に赤い輪ができるのが目安です。
ダニレーダー
気候変動のせいか、このところオランダでは発生率があがっています。近年までは、森など自然の中へ出かけたときだけ注意すれば大丈夫でした。でも、最近は都会生活にまで忍び寄っていて、ニュースでときどき警告をだしています。
庭の芝生に寝転がったりガーデニングで、感染してしまうケースもあるようです。飼い犬にくっついてきていないかも念のためチェックをしたほうがいいかもしれません。
ポンプで吸い出します
日本ではあまり知られておらず潜伏期間も長いので、発病しても海外旅行でダニに寄生された
のが原因と思わず、お医者さんを転々としてしまうケースもあるようです。
私も知識がなかったときは怖いもの知らずで、気にも留めていませんでした。でも知れば知るほど、あなどれません。知人のご主人が罹ってしまった時は、モルヒネを打ちながら(オランダでは治療に使われています)激痛をしのいだのだとか。痛みが治まるまで年単位かかるようです。
というわけで、森に行くときは服装に気をつけたり、帰宅してからチェックするなどして、かなり注意を払うようになりました。
オランダでは今年3月26日から4月1日まで注意を促すキャンペーンをおこなっています。また雨レーダーのように、ダニレーダーなるものも、最近登場し、TVや新聞で大きくとりあげられました。
こちらの薬局で、防虫スプレーと咬まれたときにダニを取り除く特性ピンセットを売っていますので、
旅行の時には念のためご携帯ください。
適切な初期治療が施されれば、重症にはなりません。また咬まれても必ず発症するわけではありませんのでご安心ください。
くれぐれも半パン素足で、茂みの中にはいらないでくださいね。
ダニ警報
http://www.teekalarm.nl/
ダニレーダーのサイト
http://www.tekenradar.nl/
吸血されると赤い輪がでるのが目印です。
森の入り口にある警告看板
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