春の音、松ぼっくりの音
2012.04.15 up
松かさが音をたてるんです
3月末、オランダは気温がぐんぐんあがり、20度に届きそうでした。
気象予報士たちも「こんなことは前代未聞」といいながら、初夏の陽気に浮き立っています。
私も好天気をエンジョイしたくて北ホーランド州の国立公園に遊びに行きました。
まだ樹木は芽吹いておらず、まだ本格的な春ではありませんでしたが、鳥たちは賑やかにさえずっています。
公園は海に近くて、松ノ木がたくさん生えています。
と、パートナーが「この音なんだか知ってる?」と聞いてきました。
耳を澄ますと、かすかに、でもひっきりなしに「パチッンパチッン」と音がしています。
鳥たちが何かをついばむ音?
雨だれが降る音にも似ています。どこかで聞いたことあるような、ないような。
まったく見当もつきませんでしたが、松ぼっくりが開くときの音だそうです。
春になり気温がいっきに上昇すると、一斉に松かさが開きだし、結構大きな音をたてるのです。ひと気もなく、森はシーンとしていて、鳥のさえずりと「パチッンパチッン」だけが響きわたっています。 遊び心いっぱいの森のカルテットです。
馴染みの音のような気もするので、今まで知らなかっただけなのか、それとも初体験なのか自分でもわかりません。
松ノ木は日本にもたくさん生えているので、春先のいいお天気の日、耳をすましてみてください。
同じ日、赤い頭をしたキツツキにも出会えました。
シャイな鳥でなかなかお目にかかれることができない鳥です。一足お先の春爛漫の一日でした。
住宅街の中に突如あらわる国立公園のゲート
うららかな春の陽をたっぷりあびて
誰もいませんでした
公園内は湿原風景もあらわれます
レポーター「東畑 るり子」の最近の記事
「オランダ」の他の記事
0 - Comments
Add your comments