フランス

フランス:トゥルーズ

田渕和恵(たぶちかずえ)

職業…塾講師(日本)/イラストレーター(フランス)
居住都市…岡山県新見市/フランス・トゥルーズ市/ブルキナファソ・ワガドゥグ市他

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二本松神社に提灯がともる

二本松神社に提灯がともる

今回は、2回にわたって福島県二本松市が誇る
「二本松提灯祭り」の様子を紹介します。

360年の伝統を誇る二本松のちょうちん祭り。
毎年10月4日、5日、6日の3日間行われます。

今年は金・土・日でしたが、
年周りによっては、平日(月・火・水)実施になることもあります。
市内は、仕事や勉強よりも「ちょうちん祭り優先」
仕事も、提灯まつりシフトになるそうです。


夏のお祭り準備。地域の若連が力を合わせて祭りをつくる。

夏のお祭り準備。地域の若連が力を合わせて祭りをつくる。

私は二本松市松岡という地域に住んでいます。
上の写真は、歩いて5分もかからない神社。

ある夏の日、お祭りの準備にお邪魔してみると・・・
本当にお邪魔だったのです!!

というのも、祭りを仕切るのは、「若連」という18歳から34、5歳の男たち。
女人禁制。女は誰ひとりいません。

提灯祭りも同様です。
太鼓台の綱をひいたり、お囃子を奏でることができるのは、
「ここの地域出身の男子限定」
という、地域限定っぷり。
道をはさんで目の前(隣の住所)に住んでいる同級生は、
たとえ同い年で、教室では隣の席だろうが、
地域が違うのだから、ちょうちんを担ぐことができないという
シビアな世界。


太鼓台の準備(4日 初日の朝)。1年間のエネルギーを3日間に注ぎ込む。

太鼓台の準備(4日 初日の朝)。1年間のエネルギーを3日間に注ぎ込む。

「いいんじゃない。女の子にやらせても。」
「いいんじゃない。別の地域のちょうちん持っても・・」
「いいんじゃない。女性が祭りの手伝いに加わっても…..」
「いいんじゃない。観光のことを考えて、日程を変えても・・」
で、少しずつ今風に。都会風に。
誰でもどこでもできそうにアレンジしたら簡単だけど、
頑なに「変えない」というのが、「伝統」なんですね。

準備からお祭り当日の賑わい、そして解散式。
9月上旬から、神社からお囃子練習が聞こえてきて、
風情のある1ヶ月間。

二本松市の人たちが昔から大切にしてきた伝統あるお祭りを、
とっても身近に感じることができる喜び。
日本って、まだまだ捨てたもんじゃない。
「あぁ、福島に来てよかった!!」と思わずにはいられません。

(後半へ続く)


お隣、若宮の太鼓台(4日 初日の朝)

お隣、若宮の太鼓台(4日 初日の朝)



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  • 2 コメント

2 - Comments

かなやより:

2013 年 10 月 18 日 15:16:19

人々の地域への愛着とこだわりが伝統を守っている様子がよく分かりました。福島には学生時代に一度行ったきりですが、チャンスがあればまた旅してみたいと思っています。

石田より:

2013 年 10 月 21 日 19:31:47

祝日までハッピーマンデーで変わってしまう日本で、「変わらないこと」がどれだけ大事かということでしょうか。
変わって良いもの、良くないもの。
こだわりって結構大事だと思います。

惜しむらくは、なんとか団体にやり玉に挙げられないようにしていてください。^^

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