カナダ

カナダ:バンクーバー

西川 桂子(にしかわ けいこ)

職業…翻訳者、ライター、記者
居住都市…バンクーバー(カナダ)

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多くの人の反感を買った広告

多くの人の反感を買った広告

 9月後半のことですが、バンクーバーの中心街にあるバス停に登場した広告が、多くの人の反感を買いました。

 OnePlanetOneChild.orgという人口問題に取り組む団体によるもので、一人っ子を勧めるというものです。

 たとえば、上記では「最初の子どもにあげる、最も愛のあるギフトは他に子どもをつくらないこと」とあります。直訳したのですが、つまりは、子どもを愛しているなら、他の子どもは作らないという意味ですね。

 私は記事を読む前にFacebookの投稿で見ました。複数の子どものいる親や、さらには女性の権利を擁護する人までもが、

 「複数子どもがいるからと言って、上の子を愛していないというわけではない!」「何人産むかは、自分が決めること」「子どもを複数持つことが悪いと決めつけているのが許せない」
などなど否定的な投稿ばかりでした。反感を持って、この広告を見ているように感じました。

 私は…というと、3人子どもがいるので、この広告を見てあまり良い気持ちにはなれませんでした。

 夫、つまり3人の子どもを持つ父親は「まぁ色んな意見があるので、意見を言う権利はある」と冷静でした。

 夫の家族はカトリックの敬虔な信者も多く、この広告に怒り狂っています。というのも、カトリックでは「子どもを産むことは神に貢献すること」という意識があり、避妊にも反対の立場を取っている人が中心です。


こちらは世界避妊デーに合わせた広告

こちらは世界避妊デーに合わせた広告

 広告を確かめようと、実際に見に行ったときは、ちょうど世界避妊デーだったために、たまたま「トーンダウン」した内容でした。

 ただ、記事を読んだと思われる人が7人ほど来ていて、写真を撮っていました。興味深いことに若いカップルから年配まで、いろんな年齢層の人たちでした。そして、みなさん、かなりお怒りでした。

 私個人としては、望まない妊娠は良くないと思っていますし、安全な避妊の選択肢があることは大切だと感じています。

 人工中絶はできるだけしなくてよいように、避妊についての教育がされるといいな...ということで、皆さんはこの広告、この団体についてどう思われますか?





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