カナダのコロナ感染、9割がオンタリオとケベック
2020.06.19 up
新型コロナの感染状況が落ち着き始め、カナダでも経済活動が部分的に再開しています。
カナダに暮らしていて、今回、個人的に驚いたのは、コロナ感染が東のオンタリオ州とケベック州に集中していたことです。カナダの大都市といえば、トロント、モントリオール、バンクーバー、そして冬季五輪があったカルガリーも馴染みがあるかもしれません。
・トロントがあるのがオンタリオ(ON)
・モントリオールはケベック(QC)
・バンクーバーはブリティッシュ・コロンビア(BC)
・カルガリーはアルバータ(AB)
州にあります。
6月14日の時点での感染状況
患者数に関しては、カナダ全体に対して、オンタリオ州とケベック州の患者が占める割合が、87%、死者に至ってはなんと95%です。
ちなみにオンタリオとケベックは確かに人口の多い州で、人口に関してはカナダの61%です。
つまり、人口割合と比較しても患者、特に死者が多すぎると誰もが感じています。
高齢者および人種別割合
カナダは高齢者施設でのクラスターが発生して、お年寄りが死亡するケースが多かったということで、65歳が占める人口への割合も調べてみました。
オンタリオとケベックは64%。特に高齢者が多い州というわけでもなさそうです。
一般的に言われているのが、ケベック州に関しては春休みが3月2日から9日と他の州より早かったこと(BCは3/16-27、オンタリオは3/16-20)。
3月の頭はヨーロッパでの感染もあまり報告されていませんでしたから、渡航して持ち帰ったという説です。
特にケベック州では3月23日に突然400人を超える感染者を出して驚きました。
コロナ感染を警戒してマスク姿の人たち(バンクーバー)
一方、BCはアジア系が多いので(上の表参照)
・マスク率が高かった
・麻生財務大臣ではないですが、アジア系は民度が高い?(政府の言うことを真面目によく聞く)
・BCGを受けた人が多い
・重症化の原因ともされる肥満者がほかの州より少ない
という話をニュースなどでよく聞きます。
アメリカでは所得との関連も言われていますが、カナダでは貧困と結びついた話は聞いていません。
一つの要素ではなく、複雑に様々な原因が入り混じって、オンタリオとケベックで多数の患者が出たのでしょうが、それにしてもこの2州で9割とは!
秋にもう一度来るかもしれないと言われる第二波では春ほどの被害がないといいのですが。
(数字はStatistic Canadaの2016年のデータより)
レポーター「西川 桂子」の最近の記事
「カナダ」の他の記事
- 535 ビュー
- 0 コメント
- 2023年8月(2)
- 2023年4月(1)
- 2023年1月(1)
- 2022年10月(1)
- 2022年9月(1)
- 2022年8月(1)
- 2022年7月(1)
- 2022年6月(1)
- 2021年12月(1)
- 2021年11月(1)
- 2021年6月(3)
- 2021年4月(1)
- 2021年2月(2)
- 2021年1月(1)
- 2020年12月(2)
- 2020年10月(3)
- 2020年9月(2)
- 2020年8月(3)
- 2020年7月(2)
- 2020年6月(3)
- 2020年5月(4)
- 2020年4月(2)
- 2020年3月(5)
- 2020年2月(1)
- 2020年1月(1)
- 2019年12月(1)
- 2019年10月(1)
- 2019年9月(1)
- 2019年7月(1)
- 2018年1月(1)
- 2017年12月(1)
- 2017年11月(1)
- 2017年3月(1)
- 2017年2月(2)
- 2017年1月(2)
- 2016年12月(2)
- 2016年11月(1)
- 2016年10月(1)
- 2016年9月(3)
- 2016年7月(4)
- 2016年6月(2)
- 2016年5月(1)
- 2016年4月(3)
- 2016年3月(4)
- 2016年2月(4)
- 2016年1月(3)
- 2015年12月(2)
- 2015年11月(2)
- 2015年10月(4)
- 2015年9月(3)
- 2015年8月(4)
- 2015年7月(3)
- 2015年6月(4)
- 2015年5月(3)
- 2015年4月(3)
- 2015年3月(5)
- 2015年2月(4)
- 2015年1月(1)
- 2014年11月(3)
- 2014年10月(4)
- 2014年9月(3)
- 2014年8月(3)
- 2014年7月(1)
- 2014年6月(1)
- 2014年5月(4)
- 2014年4月(2)
- 2014年3月(3)
- 2014年2月(3)
- 2014年1月(4)
- 2013年12月(2)
- 2013年11月(4)
- 2013年10月(3)
- 2013年9月(3)
- 2013年8月(4)
- 2013年7月(2)
- 2013年6月(5)
- 2013年5月(3)
- 2013年4月(4)
- 2013年3月(6)
- 2013年2月(7)
- 2013年1月(4)
- 2012年12月(6)
- 2012年11月(4)
- 2012年10月(5)
- 2012年9月(7)
- 2012年8月(4)
- 2012年7月(5)
- 2012年6月(4)
- 2012年5月(4)
- 2012年4月(5)
- 2012年3月(7)
- 2012年2月(5)
- 2012年1月(5)
- 2011年12月(6)
- 2011年11月(5)
- 2011年10月(11)
- 2011年9月(6)
- 2011年8月(10)
- 2011年7月(7)
- 2011年6月(9)
- 2011年5月(7)
- 2011年4月(7)
- 2011年3月(8)
- 2011年2月(8)
- 2011年1月(6)
- 2010年12月(7)
- 2010年11月(7)
- 2010年10月(8)
- 2010年9月(8)
- 2010年8月(4)
0 - Comments
Add your comments